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ウォルシンのチップ抵抗器マレーシア工場、コロナで3週間停止か(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2020年11月25日_記事番号:T00093331

ウォルシンのチップ抵抗器マレーシア工場、コロナで3週間停止か(トップニュース)/台湾

 受動部品のチップ抵抗器世界2位、華新科技(ウォルシン・テクノロジー、PSA)はマレーシア工場で勤務する従業員の新型コロナウイルス感染を確認し、23日から3週間、稼働を停止すると顧客の電子機器受託生産サービス(EMS)メーカーに通知したようだ。年末年始や春節(旧正月、2021年は2月12日)に向け、スマートフォンや車載用の需要が高まるタイミングで、チップ抵抗器の供給に支障を来す恐れがあり、国巨(ヤゲオ)など同業に転注が予想されている。25日付工商時報などが報じた。

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 ウォルシンは25日、工場の全従業員に検査を行っており、早ければ3日後にも結果が出るため、感染者がいなければ、すぐに現地政府に稼働再開許可を申請すると説明した。各地の工場に在庫が充分あるので、出荷に影響は出ないと強調した。

 ウォルシンのマレーシア工場は、消費者向け電子製品や車載用のチップ抵抗器を生産しており、同社の生産能力の3割を占める。平均稼働率は90%。06年に釜屋電機(KAMAYA)を買収後、車載用チップ抵抗器が主力で、年内の月産能力450億個を目指していた。稼働停止により、特に車載用のチップ抵抗器0201と01005、ハイパワーチップ抵抗器の供給に影響が出るとみられる。

同業に引き合い続々

 チップ抵抗器の大手メーカーには24日午後、顧客から問い合わせの電話が相次いだ。特にチップ抵抗器0201の引き合いが多かったという。

 チップ抵抗器は、ヤゲオが世界市場シェア30%、次いでウォルシンがシェア18%、大毅科技(TA-Iテクノロジー)がシェア15%。台湾メーカーが合計70~80%を占めるとされ、転注が予想される。

 奇力新電子(チリシン・エレクトロニクス)は、チップ抵抗器の生産ラインは人員確保が難しく、すぐに大幅な増産はできないとコメントした。

【図】