ニュース 自動車・二輪車 作成日:2020年12月1日_記事番号:T00093428
トヨタ車初の台湾生産スポーツ用多目的車(SUV)「カローラクロス」やフォードのSUV「クーガ」などが1,000台以上の納車待ちとなり、トヨタ車を製造する国瑞汽車や、福特六和汽車(フォード六和モーター)は1日1~2時間の残業で生産を急いでいる。新車への買い替えに対する貨物税(物品税)減免措置が来年1月7日に終了する上、台湾では春節(旧正月、2021年は2月12日)を新車で迎える習慣があることから、春節までフル稼働が続きそうだ。1日付工商時報が報じた。
国瑞汽車は9月から2交代制に切り替えた。11月にカローラクロスを5,000台納車したが、まだ足りず、毎日残業で生産を急いでいる。
フォード六和は、10月に夏季休暇として1週間、生産ラインの稼働を停止して以降、毎日2時間の残業で生産を急いでいる。来年第1四半期はフル稼働とし、月産4,000台以上を目指す。
自動車メーカー幹部は、もし従業員が新型コロナウイルスに感染して生産ラインを停止することになれば、大きな損害だと指摘した。生産能力が逼迫(ひっぱく)しており、尾牙(忘年会)を開催する暇もないと語った。
春節ボーナス、過去最高か
トヨタ自動車の台湾総代理店、和泰汽車は、2020年利益が過去最高を更新する見通しで、固定3カ月の春節ボーナス(年終奨金)に加え、紅利(従業員特別配当)が10カ月以上と、過去最高になりそうだ。
フォード六和も大幅増益が見込め、生産ライン従業員に対する春節ボーナスは近年で最高になるとみられている。
バイクメーカーは春節返上
バイク販売も好調で、最大手の光陽工業(KYMCO、キムコ)は2交代制で生産し、1日2時間残業している。柯俊斌執行長は、春節返上で生産を続行すると表明した。例年は1~2週間稼働を停止し、定期検査を行っていた。
三陽工業(SYM)も2交代制、一部は3交代制で24時間生産している。3交代制の24時間生産は近年なかったことだ。
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