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作成日:2008年8月6日_記事番号:T00009354
日月光の資本支出、今年12%以上削減
パッケージング・テスティング(封止・検査)大手、日月光半導体(ASE)は5日、今年の資本支出を従来計画の4億~4億5,000万米ドルから3億5,000万~3億7,000万米ドルまで12~18%削減すると表明した。また董宏思同社財務長は、同日開かれた業績説明会で、第3四半期はハイシーズンにもかかわらず、売上成長率が前期比3~5%にとどまるとの見通しを示した。原因は米サブプライムローン(信用度の低い借り手向け住宅ローン)問題により末端市場での需要が打撃を受けているためとしている。6日付工商時報が報じた。
同社は上半期既に2億5,300万米ドルの資本支出を行っており、今回の削減により下半期の支出額は約1億米ドルとなる。董財務長は、「下半期は生産設備の更新と中国での工場設置に対する先行投資が支出の中心となる」と語り、大幅な生産能力拡充はしない方針だ。
董財務長は第3四半期の前期比成長率について、例年の10%以上を大きく下回るという予想を示した。しかし、封止・検査業界における競争は過去数年間で穏やかなものになっているとして、「シェア向上のために盲目的に生産能力拡大や値下げを行う大手メーカーはない」との見方から、下半期は「すぐに上向きになる」という認識を示した。
業績説明会での発表によると、日月光の第2四半期売上高は前期比4%増の256億1,000万台湾元(約902億円)で、粗利益率は25.4%、純利益は前期比3%増の24億1,200万元となった。