ニュース 商業・サービス 作成日:2020年12月10日_記事番号:T00093602
例年春節(旧正月、2021年は2月12日)前に開催する尾牙(忘年会)の取りやめを宣言する企業が相次ぐ中、レストランチェーン最大手、王品集団傘下の万鮮は、ファウンドリー最大手の台湾積体電路製造(TSMC)と電子機器受託生産サービス(EMS)最大手の鴻海精密工業から、持ち帰り用年菜(年越し料理)の大型受注を獲得した。数百万セット規模とみられる。王品集団は、尾牙を中止した企業が従業員に年越し料理を贈ることなどで、年越し料理市場規模は60億台湾元(約220億円)へと前年比20%拡大すると予測した。10日付工商時報などが報じた。
王品集団は、TSMCと鴻海が注文した料理名は明かせないとしつつ、牛肉ステーキや仏跳牆(つぼ入りスープ)は必須メニューだと説明した(9日=中央社)
王品集団の食品インターネット販売ブランド、万鮮の周佳穎副総経理は、尾牙中止を宣言した多くの企業が従業員をねぎらうため、年越し料理の贈呈を検討していると指摘した。また、新型コロナウイルス感染症の世界的流行で海外旅行が難しいことから、自宅で春節を過ごす家庭が増え、年越し料理の需要は前年比20%増加すると予測した。
周総経理は、例年の年越し料理市場規模は50億元で、うち冷凍が30億元、鮮食(調理済み食品)が20億元だと指摘した。年平均成長率(CAGR)は4.65%。
万鮮、5倍増を期待
万鮮は9日、年越し料理の新商品の販売を開始した。セット価格は1,980元(料理4種類)~8,800元(料理6種類)、単品は420~3,980元。王品集団の傘下ブランドの店舗200店以上やアプリのほか、コンビニエンスストア大手のセブン-イレブンや全家便利商店(台湾ファミリーマート)でも予約できる。
販売見込みは、早割5,000セットや単品などを合わせて3万5,000個。売上高目標は4,000万~4,500万元と、前年の4~5倍だ。
万鮮は昨年初めて年越し料理を販売したところ、早割セットは3日で完売した。全体では3,500セット、1万6,000個が売れ、売上高は850万元だった。
ホテルや通販、参入続々
ホテルやレストラン、インターネットショッピングサイトも年越し料理の商機をうかがう。
ホテル大手、福華大飯店(ハワードホテルズ・リゾーツ・スイーツ)は来週14日、年越し料理の発表会を開催する。小籠包など上海料理レストランの点水楼も、年越し料理の販売を計画中だ。
インターネットショッピングサイト大手、東森購物(ETモール)は12月下旬に年越し料理コーナーを特設する予定だ。東森購物は、例年は海外で春節を過ごす家族が多かったが、新型コロナウイルスの関係で、台湾で年越しする人が増えるので、年越し料理市場は大幅に成長すると予測した。
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