ニュース 電子 作成日:2020年12月15日_記事番号:T00093677
ハイテク産業の集積地、新竹科学園区(竹科)が今年で40周年を迎え、竹科管理局は15日、優れた貢献があった半導体業界の巨頭らを表彰する「傑出成就貢献賞」の授賞式を行った。15日付聯合報などが伝えた。

受賞したのは▽ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)創業者の張忠謀(モリス・チャン)氏▽同業大手、聯華電子(UMC)の曹興誠(ロバート・ツァオ)名誉董事長▽IC設計最大手、聯発科技(メディアテック)の蔡明介(ミンカイ・ツァイ)董事長▽パソコン大手、宏碁(エイサー)創業者の施振栄(スタン・シー)氏──。

因縁の2人が同席
特に張氏と曹氏が同じステージに立つのは異例のことだ。両氏はファウンドリー業界で永遠のライバルとして知られる。
背景には1981年にUMC総経理に就任した曹氏は同社の事業転換の必要性を意識し、84年に当時、台湾の科技顧問だった張氏を米国に訪ね、ファウンドリー戦略を提唱した。その際、張氏は賛同しなかった。
曹氏(右2)は以前に受けたインタビューで、自身の夢はTSMCを超えることでなく、UMC以外にも多くの企業の創設に関わったと語っていた(15日=中央社)
ところが、85年に帰台した張氏が工業技術研究院(工研院、ITRI)院長とUMC董事長を兼任しながら、3年後にTSMCを設立し、曹氏が構想したファウンドリー専業で事業を拡大。業界で「ファウンドリーの父」と呼ばれる存在になったことに曹氏は強い不満を感じ、両氏は決裂。これまで公の場でほとんど顔を合わすことはなかった。
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