ニュース 社会 作成日:2020年12月17日_記事番号:T00093743
台湾中部を東西に横断する中部横貫公路(省道台8線)の支線で山間部を通る「中横便道」(台中市和平区)の崖から転落し、先月6日から行方不明となっていた男性(37)が奇跡的に発見され、16日に無事保護された。
保護された男性(中)。病院で家族と再会し、姉に向かっての第一声が「弁当が食べたい」だった(16日=中央社)
救助された男性は先月6日、地盤の弱さから一般市民の立ち入りが制限されている中横便道をバイクで通行しようとし、現地の管理所で制止された。しかし男性は「後ろから悪い輩が来る」「金を拾いに行く」などと口にした後、制止を振り切り、バイクを乗り捨てて目の前に続くトンネルの中へ走って入って行った。
その後、男性は崖から転落したもようで、そのまま行方不明となった。大勢の警察官や消防隊員が投入され捜索が行われたものの、男性は一向に見つからなかった。
今月15日午後9時ごろ、転落場所近くで狩猟を行っていた猟師が、廃棄された洞穴状の発電施設内で帆布にくるまって横になり、息も絶え絶えとなっている男性を発見。下山して警察に通報した後、救助隊を案内して発見現場に折り返し、16日午前1時過ぎに無事、男性を保護した。
男性は保護された後、「路端にたくさんお札が落ちているのを目にし、拾おうとして崖から落ちた」と説明。転落した後、水だけで生き延びたと語っており、体重は20キログラム近く減少していた。ただ、搬送先の病院の医師によると、脱水症状や転落した際に背中などに負った擦り傷以外、健康に大きな問題はなかった。
中国医薬大学附設医院の林文元医師は、人間が水だけで40日間も生き延びるのは不可能と指摘し、男性は周辺の川魚やエビなどを口にしていたのではないかと推測した。
救助隊員も、水以外を口にできない状況では通常、3日で極限状態に陥ると指摘。また、男性が発見された現場は標高約1,100メートルに位置し、この時期、夜には気温13~14度、渓流付近では10度以下にまで低下する。男性は狩猟道具を持たず、周辺には採集できる果実もないため、渓流の小魚や小エビ程度で40日間も生き延びたのは奇跡として言いようがないと語った。
家族によると、男性は内向的な性格でおっとりしており、口数も少ないが、家業の家具店で運搬作業を手伝っており、体力はあったという。
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