ニュース 社会 作成日:2020年12月18日_記事番号:T00093768
台湾を訪問中のモスクワ・クラシック・バレエの団員8人の新型コロナウイルス感染が確認されたことを受け、今月16~27日に台北市と高雄市で予定されていた公演が全て中止となった。既に購入者への返金を開始しており、損失は総額1,000万台湾元(約3,700万円)を超える見通しだ。
国家戲劇院では、チケットの払い戻しを求める列ができた(17日=中央社)
12月16~20日に台北市中正区の国家戲劇院(ナショナルシアター)で、25~27日に高雄市鳳山区の衛武営国家芸術文化センター戯劇院で、『白鳥の湖』と『くるみ割り人形』が上演される予定だった。全1万5,000席余りのチケットが完売となる人気ぶりで、開幕を心待ちにしていたファンも多かったようだ。
モスクワ・クラシック・バレエ側は、台湾の新型コロナウイルス感染防止対策を考慮して早めに現地入りし、海外からの入境者に対し義務付けられる14日間の外出制限「居家検疫」期間が終了した。ところが16日、主催者が念のために手配した検査で団員4人の感染が確認され、同日夜の公演は急きょ中止となった。
きのう17日、新たに4人の感染が確認された。公演主催者の聯合数位文創(udnFunLife)は全公演の中止を決定。感染が確認された8人を除く44人の団員は全員、きょう台湾を離れる予定だ。
最初に感染が確認された4人は「居家検疫」期間中だったため、他の団員などに接触することなく病院に移送された。後に確認された4人は既に「居家検疫」期間を終え、7日間の自主健康管理(手洗い、外出時のマスク着用、公共の場所への出入り自粛など)期間に入っており、他の団員と共にリハーサルしていたほか、外出してコンビニエンスストアや公園などに立ち寄っていたことが明らかとなった。
同バレエ団が初演を予定していた16日は、「自主健康管理」期間中に当たり、公演の実施は本来、認められない規定となっていた。
中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)は、文化・芸術関連の公演を対象とする特例措置の申請をしていれば「居家検疫」などの期間が短縮され、16日の公演が可能となるが、今回は申請がなかったと指摘。公演を決行していれば、最高30万元の罰金処分を科せられる可能性があった。
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