電子機器受託生産大手、和碩聯合科技（ペガトロン）傘下の中国の昌碩科技（上海）で19日、昆山工場（江蘇省）への異動を求められ、もし応じなければ解雇されると懸念した従業員約1,000人が工場前に集結し、再就職手当を要求する労使紛争が発生した。工場の責任者が、応じなかった場合も解雇しないと説明したことで、同日正午ごろに騒ぎは収束した。生産ライン停止などの影響も出ていないとされる。21日付経済日報が報じた。
昌碩科技はアップルのスマートフォン、iPhoneの主要組み立て工場の一つで、今年は主にiPhone12ミニを受託生産している。iPhone12ミニは、米国での販売価格が729米ドルと、iPhone11より30米ドル高い上、新型コロナウイルス感染症の影響で欧米で実店舗での販売が制限されているため、売れ行きが予想以下とされる。
ペガトロンは生産調整を強いられており、来年上半期のiPhone12シリーズ受注は1,600万台へと、従来予想の2,800万台から下方修正すると伝えられている。
