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大同新董事長、盧明光元SAS董事長に/台湾


ニュース 家電 作成日:2020年12月23日_記事番号:T00093836

大同新董事長、盧明光元SAS董事長に/台湾

 家電大手、大同(TATUNG)の林文淵董事長は22日、「きょうは自分の大同での最後の一日だ」と述べ、シリコンウエハー大手、中美矽晶製品(シノアメリカン・シリコン・プロダクツ、SAS)の盧明光元董事長が大同の新たな董事長に就任することを明らかにした。23日にも正式に発表される。23日付経済日報が伝えた。

/date/2020/12/23/02tatung_2.jpg林文淵董事長は、王・三円建設董事長との関係は悪化していないものの、経営理念で異なる部分があったため一緒にやっていくのは困難だったと説明した(22日=中央社)

 また、大同の総経理には鴻海科技集団(フォックスコン)のメカトロニクス部品事業群の鍾依文元総経理を迎えるほか、工業技術研究院(工研院、ITRI)で国際協力事業の責任者だった林清祥氏も大同で要職に就くもようだ。

 盧明光氏はSAS董事長として在任中、業績不振に陥った企業を買収し、それを重要な収益源に変える手腕から「買収王」と呼ばれている。大同の新体制は企業買収、メカトロニクス、国際協力に通じた有力者が「黄金タッグ」を組む形へと刷新される。

旧経営陣との協力関係へ

 林文淵氏は10月下旬に招集された臨時株主総会で経営陣交代が決まったことを受け、大同董事長に就任したが、大株主の王光祥・三円建設董事長の意向を受け、わずか50日の短命で辞任することになる。林文淵氏と王光祥氏は経営理念に一致しない部分があったほか、人事を巡り意見が食い違っていたとされる。

 また、林文淵氏の辞任と盧明光氏の就任は王光祥氏と大同の林郭文艶前董事長が事前に申し合わせていた事項と伝えられる。王光祥氏は旧経営陣も受け入れ可能な人物を董事長に据えることで、激しい経営権争いの後遺症から脱し、旧経営陣との協力関係構築と安定経営を目指したと受け止められている。