ニュース 電子 作成日:2020年12月24日_記事番号:T00093844
24日付経済日報によると、受動部品最大手の国巨(ヤゲオ)と華新科技(ウォルシン・テクノロジー)は来年の春節(旧正月、2021年は2月12日)連休明けにも積層セラミックコンデンサー(MLCC)のオファー価格を値上げすると予想されている。従来予想の第2四半期より早まる見込みだ。業界関係者によると、新型コロナウイルスによる巣ごもり商機でノートパソコンやタブレット端末の需要が増えているほか、第5世代移動通信(5G)対応スマートフォンへの買い替えや、自動車市場の回復により、MLCCの供給不足が深刻化している。
ヤゲオは、求人難で工場の稼働率は80%にとどまる中、春節前まで受注で埋まっていると明かした。在庫の積み増しはできず、在庫水準は低いままとの見方を示した。
ウォルシンは、▽スマホ▽テレワーク(リモートワーク、在宅勤務)やオンライン学習用のデスクトップPCやノートPC▽サーバー▽ゲーム機──などの販売が好調で、MLCC需要を押し上げていると指摘した。また、自動車用部品の需要回復に伴い、MLCCやチップ抵抗器の供給不足が生じていると説明した。
このほか、電気自動車(EV)シフトも好材料だ。EVに必要なMLCCは1台当たり2万~3万個で、ガソリン車の6~10倍に上る。
日本メーカーも不足
経済日報がサプライチェーン関係者の話として伝えたところによるとMLCC世界最大手の村田製作所は近ごろ、納期は最短で112日、最長で180日と顧客に通知したようだ。11月よりも2週間延長した。村田製作所の広報担当者は、ワイズニュースの取材に対し、「スマホ向けの特定の数アイテムで納期がタイトになっているものの、村田においては増産も進めておりMLCC全体では通常のリードタイムで納期対応している」とコメントした。
同業の太陽誘電の納期は112日と、従来から24日延長したようだ。
証券会社は、PCやクラウド関連、5G対応スマホへの買い替えにより、MLCC需要が大幅に高まっているものの、メーカーの供給量や在庫が少ないため、納期が長引いていると分析した。
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