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大同の新経営陣、5年で売上高1千億元へ/台湾


ニュース 家電 作成日:2020年12月24日_記事番号:T00093854

大同の新経営陣、5年で売上高1千億元へ/台湾

 家電大手、大同(TATUNG)は23日、シリコンウエハー大手、中美矽晶製品(シノアメリカン・シリコン・プロダクツ、SAS)の盧明光元董事長が新董事長に就任する新経営陣を発表した。盧董事長は5年以内に売上高を5倍の1,000億台湾元(約3,700億円)以上に増やすことなどを目標に掲げた。24日付工商時報が伝えた。

/date/2020/12/24/02tatung_2.jpg盧董事長は就任に当たり、董事全員の同意と、董事同士の間で今後、民事訴訟を起こさないことを条件としたと明らかにした(23日=中央社)

 大同は林文淵前董事長の辞任を受け、23日に直ちに盧明光氏を董事長に選任。総経理には鴻海科技集団(フォックスコン)メカトロニクス部品事業群元総経理の鍾依文氏が就任した。

 盧董事長は▽既存事業の最適化▽政府のエネルギー政策へと同調▽第5世代移動通信(5G)やモノのインターネット(IoT)、スマート製造などの技術の導入▽電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)向けのモーター・動力システムの開発▽重要部品事業の展開──という5つの方向性を提示した。

 その上で、来年4月にも2021年のより完全な事業計画をまとめ、来年6月までに経営目標の立て直しとイメージ刷新を図るとした。また、今年は収益が上がらないかもしれないが、来年は株主に約20年ぶりの配当を行うことも目標に掲げた。さらに、2年以内に大同とその子会社の全面的な黒字化を達成。3年以内に買収や戦略提携で事業規模の拡大と新事業への進出を図り、5年以内に売上高を現在の200億元から1,000億元以上に増やすという構想を表明した。

 一方、新経営陣には鍾依文総経理、戴豊樹・執行副総経理をはじめ、鴻海系の人物が多い。大同の生え抜き社員には「鴻海式」の経営手法に対する懸念もあるとみられるが、鍾氏らは「鴻海の良い部分は大同に持ち込むものの、大同の鴻海化はしない」と述べている。