ニュース 社会 作成日:2020年12月24日_記事番号:T00093865
宜蘭県では11月27日からきょう12月24日まで28日間、雨の日が続いており、同県における連続降水日数の最長記録だった27日間を更新した。
中央気象局の宜蘭気象站(気象観測所、宜蘭県宜蘭市)によると、宜蘭では今年10月の降水日数が21日、11月が23日と、10月以降はほぼ毎日のように雨が降っている。12月に至っては、雨の日続きで、19日には連続降水日数が23日となり、宜蘭県における10~12月の連続降水日数最長記録を更新した。その後も雨が続き、きょう、年間を通じての同県最長記録も塗り替えた。これまでの最長記録は1970年9月26日~10月22日の27日間だった。
10月以降の雨の日の多さに、市民からは「神様は水を全部、宜蘭に注ぐつもりか」「宜蘭では人間にまでカビが生えそう」「洗濯物が乾かないから汚れた服がたまる一方」といった嘆きが聞かれた。
県内の道路で落石や土砂崩れが発生している他、農作物にも深刻な被害が出ている。
三星地区農会(農協)のドラゴンフルーツ生産販売担当者によると、雨でドラゴンフルーツの根が水に浸かることで細菌に感染する可能性があるほか、果実の表面も雨水がかかり過ぎることで黒ずんだり、カビが生えたりして売り物にならなくなる恐れがある。
有機栽培のドラゴンフルーツは1カ月に1度収穫できるが、10~11月にわたり雨が続いたことで売り物になったのはわずか1割程度だという。
宜蘭県政府は今月15日、▽大豆▽マクワウリ▽ドラゴンフルーツ▽キンカン▽ネギ▽オレンジ――といった県内の農作物に、災害により現金補助を支給するレベルの損失が出ていると指摘した。
宜蘭県における12月単月の最多降水日数は30日(1974年に記録)となっている。天気予報を見ると、年末にかけて今後も雨模様の日が続く見通しとなっており、31日間連続で雨の日という「完全試合」を達成する可能性がある。
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