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マイクロLED官民協力、商機1兆元(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2020年12月25日_記事番号:T00093866

マイクロLED官民協力、商機1兆元(トップニュース)/台湾

 マイクロ発光ダイオード(LED)メーカー、錼創科技(プレイナイトライド)は24日、工業技術研究院(工研院、ITRI)電子光電系統研究所と期間4年の提携計画を締結した。LED最大手の晶元光電(エピスター)や液晶パネル大手の友達光電(AUO)などとも協力して、1兆台湾元(約3兆6,800億円)規模のマイクロLED商機を狙う。25日付工商時報が報じた。

/date/2020/12/25/00LED_2.jpg呉志毅・工研院電子光電系統研究所長(左3)は、台湾にはLED、パネル、駆動ICなどサプライヤーがそろっているので、次世代のディスプレイ技術であるマイクロLED発展で有利だと指摘した(24日=中央社)

 李允立プレイナイトライド執行長は、既に提携パートナーとサンプルを開発しており、2021年明けに各種テストを行い、続いて量産に入る準備を進めると述べた。昨年7月に1本目の生産ラインを設置しており、21年第2~3四半期にも新ラインを追加する。

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 李執行長は、今後プレイナイトライドの技術と生産力に、工研院の豊富なリソースを合わせて、マイクロLED搭載製品を開発すると説明した。新トレンドの仮想現実(VR)・拡張現実(AR)・複合現実(MR)端末や、車載用パネルへのマイクロLED採用を目指す。

 また李執行長は3~5年後にはマイクロLED搭載テレビが家庭でも手頃な価格で購入できるとの見通しを示した。サムスン電子が来年発売するマイクロLED搭載テレビは15万米ドルだが、5年後には15万台湾元のマイクロLED搭載テレビが登場する可能性があると語った。

AUO、9.4インチ製品

 柯富仁AUO総経理は、プレイナイトライドとの提携で、9.4インチのフレキシブル(折り曲げ可能)マイクロLEDディスプレイの開発が完了したと明かした。228ppiの高精細表示で、高輝度などの特徴があり、21~22年に顧客に提案すると語った。

 プレイナイトライドは14年設立。資本金は2億9,200万元。主な株主はサムスン電子、エピスター、AUO、錸宝科技(RiTディスプレイ)。

 かつてマイクロLEDは開発困難なディスプレイ技術と考えられていたが、プレイナイトライドは17年以降、1~2インチのウエアラブル(装着型)端末から7.56インチの透明ディスプレイ、9.4インチの高精細表示フレキシブルディスプレイ、ピクセルLEDマトリクスディスプレイなど、各種マイクロLEDディスプレイを開発している。

【表】