ニュース 社会 作成日:2020年12月28日_記事番号:T00093908
成長促進剤(通称・痩肉精)ラクトパミン残留量が許容量以下という条件の下、来年1月1日から米国産豚肉の輸入が解禁されるのを前に、食の安全に対する不安の声も聞かれる。「台湾産豚肉」使用を証明する認証ラベルの発給を申請する精肉店や飲食店が増えているが、実際には輸入肉を使用している例も報告されている。
陳主任委員は、衛福部のシールは申請が不要でダウンロードしたものを使用できるが、検査の対象になると説明した(28日=中央社)
台湾産豚肉の使用を証明する公的な認証ラベルには、中央畜産会(NAIF)が発給する「台湾猪(豚)標章」と衛生福利部(衛福部)が発給する「産地為台湾」(産地は台湾)と表示されたラベルが存在する。中央畜産会の監督機関、行政院農業委員会(農委会)の陳吉仲主任委員は、いずれのラベルも台湾産豚肉を100%使用していることが発給条件となると指摘。違反者には最高400万台湾元(約1,500万円)の罰金処分を科せられると説明した。
台湾猪標章の申請業者は11月に受け付けを開始してから既に1万社を突破。これまで7,000社余りが認可を受けた。中央畜産会によると、認可を受けたのは大部分が露店式精肉店で、販売品目が単純で豚肉の仕入先も明確なため許可が取得しやすいが、レストランなどは商品の品目が多く、審査に時間がかかっているという。
台湾猪標章は、今月から店舗などへの掲示がみられる。魯肉飯(豚肉そぼろかけご飯)の人気チェーン店、鬍鬚張(フォルモサ・チャン、日本名ひげちょう)も認可を受けてラベルの掲示を開始したところ、同チェーンが販売する「紅麹(べにこうじ)焼肉弁当」はスペイン産の豚肉を使用していることが発覚。ラベルの発給条件を満たしていないと指摘する声が上がった。
中央畜産会によると、ひげちょうは店舗で使用する豚肉の大部分は台湾産で、一部商品で使用するスペイン産豚肉の在庫も来年3月までに使い切る見通しとなっていることからラベルの発給を申請していた。ひげちょうは、同チェーンで使用するスペイン産豚肉にラクトパミンは残留しておらず、安全性に問題はないとしながらも、急きょ「紅麹焼肉弁当」の販売を停止した。
餃子(ギョーザ)チェーン大手、八方雲集も南部の店舗で台湾猪標章を掲げているが、北部の一部店舗ではデンマーク産豚肉を使用しており、農委会からラベルを掲示しないよう指導を受けている。
衛福部食品薬物管理署(食薬署)の李婉媜食品組科長は、現時点で台湾猪標章制度は試行段階にあり、罰金処分を科すことはないが、年明け以降は全面的に検査を強化すると表明した。
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