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ジェネリック医薬品で著作権紛争、武田薬品が提訴


ニュース その他製造 作成日:2008年8月11日_記事番号:T00009439

ジェネリック医薬品で著作権紛争、武田薬品が提訴

 
 武田薬品工業は最近、特許権消滅後に発売されるジェネリック医薬品をめぐり台湾メーカーに著作権を侵害されたなどとして、中国化学製薬を提訴した。11日付経済日報が伝えた。
 
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 このうち、武田薬品は特許期間が切れた糖尿病治療薬「ピオグリタゾン」をめぐり、中国化学製薬が使用説明書の著作権を侵害したとして提訴した。これに対し、中国化学製薬は「説明書の内容が一致しているといっても、行政院衛生署の規定に基づいて手続きを取ったものだ」と反論している。

 仏サノフィ・アベンティスは躍欣生技が特許権消滅前にジェネリック医薬品を発売したとして提訴した。米イーライリリー、米ファイザーも類似する訴訟を起こしている。

 海外の製薬会社に訴えられたのは、中国化学製薬、台湾東洋製薬(TTYバイオファーム)、友華生技(オリエント・ユーロファーマ)、躍欣生技など各社で、訴訟の対象となっている医薬品の市場規模は20億台湾元(約70億5,000万円)に上る。台湾各社は逆提訴して徹底的に争う構えを見せている。

 武田薬品やサノフィ・アベンティスは台湾の裁判所に販売差し止めの仮処分を申請するなどして、ジェネリック医薬品の発売時期を遅らせる措置を取っている。両者は法律に基づく合理的な措置だとしているが、台湾メーカー側は裁判所が仮処分を認めることで、ジェネリック医薬品の発売時期を逃すと不満を募らせている。

 これに関連し、経済部は資金力が豊かな海外製薬大手の訴訟攻勢に対抗するため、台湾の製薬業界が共同で「訴訟基金」を創設することを提案した。