ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

メディアテック、ミリ波5Gモデムチップ発表(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2021年2月3日_記事番号:T00094541

メディアテック、ミリ波5Gモデムチップ発表(トップニュース)/台湾

 IC設計最大手、聯発科技(メディアテック)は2日、第5世代移動通信(5G)のミリ波(mmWave)帯にも対応したモデムチップ「M80」を発表した。「真の5G」といわれるミリ波帯の5Gサービスが米国だけでなく、世界で広まると予想される中、証券会社は、メディアテックは今年「M80」を世界の顧客にサンプル出荷し、2022年にも量産、出荷を開始すると予測した。3日付工商時報などが報じた。

/date/2021/02/03/00mediatek_2.jpgM80は、スタンドアロン(SA)方式とノンスタンドアロン(NSA)方式の両方の5Gサービスに対応する(メディアテックのフェイスブックより)

 M80は、同社で初めてミリ波帯とサブ6ギガヘルツ(GHz)帯の両方に対応したモデムチップだ。同社は、M80を搭載したスマートフォン用チップのミリ波帯での通信速度は、下り7.67ギガビット毎秒(Gbps)、上り最大3.76Gbpsで、業界最速とうたう。前世代の「M70」は、サブ6GHz帯のみに対応していた。

 メディアテックの徐敬全・無線通信事業部総経理は、5G市場の発展に伴い、周波数の低いサブ6GHz帯、周波数の高いミリ波帯を段階的に進めていると説明した。

 競合の米クアルコムは、昨年末に発表した「スナップドラゴン888」に搭載のモデムチップ「X60」がミリ波帯とサブ6GHz帯の両方に対応しているほか、前世代のモデムチップ「X55」や「X50」がミリ波帯に対応している。

 5Gサービス開始当初は通信キャリアの多くがサブ6GHz帯を優先したが、米国ではミリ波帯が比較的普及した。日本や台湾、韓国、イタリアなどでもミリ波帯が通信キャリアに割り当てられ、今後ミリ波帯が広まると見込まれる。

SoC、22年初めに量産か

 M80は現在、測定テスト段階で、今年顧客にサンプル出荷する予定だ。証券会社は、スマホブランドや顧客構内設備(CPE)向けが含まれ、早ければ22年に量産、出荷を開始すると予測した。M80を搭載したスマホ用システム・オン・チップ(SoC)は21年末に少量生産し、22年初めに量産、出荷を開始すると予測した。