ニュース 電子 作成日:2021年2月4日_記事番号:T00094565
4日付経済日報によると、台湾積体電路製造(TSMC)など8インチウエハー工場を保有するファウンドリー大手4社が、オークション方式で顧客に生産能力を分配しているようだ。入札価格に上限はなく、最も高額の顧客に生産能力を割り当てる。業界関係者によると、相場より2~3割高く、5割高いケースもある。車載用半導体大手も参加してオークションがヒートアップし、価格がますます上昇する可能性がある。
TSMCと傘下の世界先進積体電路(VIS)は3日、市場の観測にはコメントしないとした。聯華電子(UMC)や力晶科技(パワーチップ・テクノロジー)もノーコメントで、市場の需給で決まると説明した。
あるファウンドリー業界関係者は、オークション方式は実際に行われており、公平な分配を望んだ顧客のIC設計会社が要望したためだと明かした。オークション方式は、昨年末にファウンドリー1社が導入していたが、現在はファウンドリー大手4社に拡大している。
オークションの入札に参加しているのは、堅牢型パソコン、消費者向け電子製品向けや、▽電源管理▽通信▽ネットワーク──などのIC設計会社。ファウンドリーがボトルネックの除去により新たに生み出した1,000枚単位の生産能力を、車載用半導体メーカー大手も高値で応札しているようだ。
車載用半導体のIDM(垂直統合型の半導体メーカー)は、5~6月までに半導体の供給不足を解決するため、既存の発注分に加え、オークション方式で在庫を確保したい考えのようだ。
オークション方式は第2四半期まで続く見通しだ。
8インチ工場に受注集中
業界関係者によると、従来8インチ工場は年間契約が多かったが、最近はファウンドリーがどの顧客にも提供するため、四半期ごとや週ごとに調整している。
また業界関係者は、車載用の電源管理IC(PMIC、パワーマネジメントIC)は、5、6インチ工場から8インチ工場に生産が移り、多くの新製品も8インチ工場で生産しているので、非需要期の第1四半期に珍しく、8インチ工場の受注が満杯になったと分析した。
あるサプライヤーは、従来型の自動車用半導体は8インチ工場で生産されているが、一部ハイエンドの電気自動車(EV)用半導体は12インチ工場でも生産が可能なため、12インチ工場に生産が移るに伴い、8インチ工場の生産能力にも余裕が生まれると予測した。
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