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中国進出企業向け融資、規制再緩和に期待


ニュース 金融 作成日:2008年8月12日_記事番号:T00009462

中国進出企業向け融資、規制再緩和に期待

 
 金融機関のオフショア銀行部門(OBU)が中国に進出した台湾企業に対し行う融資が急増し、融資枠の再緩和を求める声が高まっている。12日付経済日報が伝えた。
 
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 行政院金融監督管理委員会(金管会)は今年3月、融資枠の上限を担保の有無に関係なく30%に引き上げた。しかし、活発な融資需要を受け、一部銀行ではわずか半年足らずで既に融資枠が上限に迫っている。このため、中小企業への貸し渋りも表面化している。

 中国ではマクロ経済政策の影響で米ドル建て融資の獲得が難しくなり、台湾系銀行への融資申し込みに拍車を掛けた。大手銀行担当者は「融資枠はぎりぎりで、これ以上貸し出せば違反になる」と述べ、融資残高を抑えるためにやむを得ず顧客の選別を行ったり、担保付き融資を優先するなどの対応策を講じていることを明らかにした。融資枠が上限に迫っている銀行は3~4行あるもようだ。

 銀行業界は先週、金管会との会合で融資枠の再緩和を求めた。これに対し、金管会関係者は「3月に規制緩和を行ったばかりで、再緩和が必要かどうかは政府の政策も見極めながら、さらに検討していく」と慎重な姿勢を示した。

 一方、金管会は中国向けの送金制限を現在のポジティブリスト方式をネガティブリスト方式に変更し、禁止項目以外の送金を自由化することを視野に検討している。地下銀行を使った違法送金ではなく、銀行経由での正規の送金を促す効果も期待している。