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初の都市型科学園区、新竹に23年完成へ(トップニュース)/台湾


ニュース その他分野 作成日:2021年2月22日_記事番号:T00094716

初の都市型科学園区、新竹に23年完成へ(トップニュース)/台湾

 新竹科学園区(竹科)に近い新竹市の中心部で、初の都市型科学園区「X基地」が2021年第4四半期に着工、23年に1棟目のビルが完工予定だ。ソフトウエア関連などの計166社を誘致し、年産額196億台湾元(約740億円)の創出を見込む。ビル1棟から設置できる都市型科学園区を、科技部は引き続き推進する。22日付工商時報が報じた。

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 X基地は、新竹市東区公道五路沿いの台湾肥料(台肥)が所有する3.74ヘクタール(ha)の用地に設置する。10~12階建てのビル3棟を25年までに完工する。1フロア1,000坪余りで、延べ床面積は6万5,000坪の見込み。開発費は182億元。

 研究開発(R&D)・設計や、ソフトウエア、ハードウエア・ソフトウエア統合など、工場を持たないテクノロジー企業も入居できる。就業機会2,800件の創出を見込む。

 蘇貞昌・行政院長は昨年7月に予定地を視察した際、「竹科XのXは、無限の可能性、現在に縛られないことを意味する。世界の急速な変化に対応していく」と語った。

 新竹市政府は、グローバル企業のR&Dセンターを誘致するため、X基地周辺で高級商業・オフィスビル、芸術文化特区を開発する。

小規模・交通の便良く

 科技部は1月11日付で公告した科学園区新設に関する通達で、都市型科学園区をソフトウエアパークの方式に照らして推進すると説明した。科技部関係者によると、都市部周辺に設置し、ハイエンドのハード・ソフトウエアR&D拠点やスタートアップの誘致を目指す。

 都市型科学園区は、これまでの科学園区と設置条件や審査基準が異なる。面積5ヘクタール以下を原則とし、立地は▽管轄する科学園区管理局から車で50キロメートル以内▽高速道路のインターチェンジ(IC)や台湾高速鉄路(高鉄)の駅から10キロ以内、▽科学関連の学術機関や国家レベルの研究機関などから半径3キロ以内──と、交通の便を重視する。

 審査は3段階に分けて行われる。第1段階で地方政府が推薦または科学園区管理局が自薦した候補地を▽環境条件▽開発の潜在可能性▽開発の執行──について評価する。第2段階で委員会が実行可能性(フィージビリティー)を検証し、第3段階で科技部が審査し、行政院の承認を受ける。従来の科学園区は、業界の需要を受けて、科技部などが用地を探していた。

【表】