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イノラックス、「年内パネル供給逼迫」(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2021年3月4日_記事番号:T00094895

イノラックス、「年内パネル供給逼迫」(トップニュース)/台湾

 液晶パネル大手、群創光電(イノラックス)の楊柱祥総経理は3日、パネル需要は堅調で、年内いっぱい供給逼迫(ひっぱく)が続くとの見通しを示した。半導体や偏光板、ガラス基板などの部品不足でパネル供給が限られる中、新型コロナウイルス禍でのオンライン学習用に、グーグルの基本ソフト(OS)搭載のノートパソコン「クロームブック」需要が昨年の2倍以上残っているためだ。4日付工商時報などが報じた。

/date/2021/03/04/00innolux_2.jpg洪進揚董事長(中)は、今年の粗利益率は過去最高の30%を目指すと表明した。2017年第2四半期の24.9%を大きく上回る(3日=中央社)

 楊総経理は、オンライン学習市場はブルーオーシャン(競争相手が少ない未開拓の市場)で、中でも教育用クロームブックは需要の3割しか満たせておらず、今年は残り7割が積み残されていると指摘した。特に日本やインドは大きな需要が見込める。

 イノラックスは昨年上半期の段階でオンライン学習市場の重要度に気づき、設備や生産能力などを調整し、ノートPC向けパネルの出荷枚数を50%増やした。これにより、ノートPC用パネルで世界2位に浮上した。

部品不足、22年上半期も

 楊総経理は、日本電気硝子の高月工場の停電や、AGCファインテクノ韓国の亀尾工場での爆発事故などで、世界のガラス基板供給量が5%不足し、第2四半期も2.5%不足すると予測した。

 また、半導体も8インチウエハー工場の生産能力不足により、▽駆動IC▽タイミングコントローラー(TCON)▽TDDI(タッチコントローラーとディスプレイドライバの統合)──など高値で購入するしかないと指摘した。後工程のパッケージング・テスティング(封止・検査)の生産能力も不足していることから、半導体不足は22年上半期まで続く恐れがある。