ニュース 商業・サービス 作成日:2021年3月8日_記事番号:T00094941
中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)の荘人祥報道官は7日、新型コロナウイルス感染症対策を講じ、入境後の隔離措置を緩和する「トラベルバブル」実施について、友好国パラオと協議を再開しており、2~3日以内に専門家会議で最終確認を行うと説明した。報道によると、パラオのスランゲル・ウィップス・ジュニア大統領が15日に訪台してトラベルバブル実施を発表し、4月に開始するとの観測が出ている。実現すれば、新型コロナウイルス感染拡大後の海外旅行第1弾で、今後のモデルケースとなりそうだ。8日付聯合報などが報じた。
荘報道官は7日の記者会見で、先ごろ防疫専門の医師をパラオに視察に派遣したと明かした(7日=中央社)
荘報道官は、台湾入境後の外出制限「居家検疫」を通常の14日間から5日間に短縮し、PCR検査で陰性を確認後、「自主健康管理」(手洗い、外出時のマスク着用、公共の場所への出入り自粛など)措置を取る計画と説明した。
パラオ現地の病院と交流がある新光呉火獅紀念医院(新光医院)の洪子仁副院長によると、パラオとのトラベルバブルは、団体旅行となる見込み。台湾とパラオは、旅客検査証明センター(TVC)を設置予定だ。台湾からのパラオ旅行は、台湾北部・中部・南部の指定の大型医学中心(総合病院)7~9軒で、出境前3日以内に検査を受ければ、検査結果が電子ファイルでパラオのTVCに直接送信されるようになる。これにより、旅客は医学センターに陰性証明を取りに出向く手間が省ける。パラオ入境後に空港で検査を行うかは、指揮センターが数日以内に再検討する。
台湾外交部は7日、ウィップス大統領の訪台、トラベルバブル実施の発表を歓迎するとしつつ、日程は未定と説明した。また、ウィップス大統領は1月の就任後、新型コロナウイルス防疫に成功した台湾とパラオの相互交流や実質的な関係強化のため、トラベルバブルなど「無菌の回廊(sterile corridor)」を推進していると指摘した。
パラオはこれまで、新型コロナウイルス感染者数ゼロを維持している。今年1月から米モデルナ製の新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種を開始しており、現時点の接種率は17%。4月末までに50%を超えると見込んでいる。
台湾とパラオは昨年10月にもトラベルバブルの実施検討が報じられたが、冬に入り新型コロナウイルス感染者の増加が見込まれ、パラオ側の国内の医療・感染防止体制を守りたいとの意向から見送りとなっていた。
1日200人の往来予想
観測によると、台湾・パラオ路線は、当初は中華航空(チャイナエアライン)が週2便、その後は中華航空が6便、長栄航空(エバー航空)が2便で計8便運航する。パラオ・パシフィック航空は、中華航空傘下の格安航空会社(LCC)、台湾虎航(タイガーエア台湾)からのウェットリースを検討している。業界関係者は、便数から計算すると、1日当たり座席数は200人と推測した。
旅行業界関係者によると、新型コロナウイルスの影響で航空券の価格が上昇しており、パラオ旅行のツアー料金は3泊4日で4万~4万5,000台湾元(約15万5,000~17万4,000円)、5泊6日で5万~5万5,000元と、感染拡大前より1万5,000~2万高くなる見通しだ。
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