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《新型肺炎》新型コロナワクチン接種開始、陳衛福部長が率先(トップニュース)/台湾


ニュース 医薬 作成日:2021年3月22日_記事番号:T00095174

《新型肺炎》新型コロナワクチン接種開始、陳衛福部長が率先(トップニュース)/台湾

 新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種がきょう22日、各地で始まった。台湾に到着しているのは英アストラゼネカ(AZ)製のワクチンのみで、接種後の血栓発生が問題となっており、中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)指揮官の陳時中衛生福利部(衛福部)長(68)と蘇貞昌行政院長(73)が午前8時ごろ率先して接種し、安全性をアピールした。今後、医療関係者約6万人を対象に、ワクチンの有効期限の6月15日までに接種を完了する予定だ。22日付蘋果日報などが報じた。

/date/2021/03/22/00vaccone1_2.jpg陳部長(左)は、ワクチンの信頼性を市民に示すため、トップに立つ者が率先して接種すべきと、専門家からアドバイスがあったと明かした(22日=中央社)

 陳部長と蘇行政院長は、台湾大学医学院附設医院(台大医院)でワクチンを接種した。陳部長は、接種して安心したと語り、2回目の接種は5月17日の予定だと述べた。蘇行政院長は、左腕に接種し、注射による痛みや熱などはなく、30分の休息後も状況は良好だと語った。

/date/2021/03/22/00cover_2.jpg蘇行政院長は22日に早速、ワクチン接種の写真をフェイスブック(FB)に投稿し、「接種のフリ」とのうわさを否定した(22日=中央社)

 指揮センターによると、ワクチン接種後に注射部位の痛みや倦怠感、頭痛などの副作用が出る可能性があるが、数日でなくなる見込みだという。

 指揮センターは19日、医療機関57軒とオンライン会議を行い、接種の手順などを説明。専門家会議で、接種者の同意書にアストラゼネカ製ワクチン注意事項を追加することを決めた。接種開始後に問題が発生すれば、衛福部食品薬物管理署(TFDA、食薬署)が分析、報告を行うと説明した。

自費接種、1カ月後にも

 台湾に今月3日到着したアストラゼネカ製の新型コロナウイルス感染症ワクチンは11万6,500回分。各地の医療機関57軒にワクチン4万5,000回分を配送した。

 ワクチンの優先接種対象は、新型コロナウイルス感染症の治療に当たっている病院や隔離病棟、検査に従事する医療関係者など。

 指揮センターは、4月初旬~中旬に状況を確認後、その他の医療関係者への接種を検討すると説明。1カ月後にワクチンに余裕があれば、出境する市民への自費での接種を行う可能性を示唆した。

県市長も接種意欲

 台北市では▽台大医院▽台北栄民総医院▽和信医院▽台北市立聯合医院和平婦幼院区──で22日午前8時半~9時に接種を開始した。

 新北市は▽亜東紀念医院▽衛福部双和医院▽台北慈済医院▽淡水馬偕紀念医院──にワクチン3,800回分が到着し、同日接種を開始した。

 高雄市は▽高雄長庚紀念医院▽高雄栄民総医院▽義大医院▽高雄市立小港医院──にワクチンが到着し、接種を開始した。義大医院は、ワクチン1,500回分が分配され、同病院のほか、国軍高雄総医院岡山分院や衛福部旗山医院などで、1日当たり180人に接種し、2週間以内に完了する予定だ。

 黄珊珊・台北市副市長は、台北市の公費接種の優先順位1位は5万人以上で、自身と柯文哲台北市長は防疫担当者に当たり、優先順位2位だと語った。侯友宜新北市長は、市民の接種意欲が低ければ、率先して接種すると表明した。他の県市長も、優先順位に従い、接種する考えを示した。

 蔡英文総統と頼清徳副総統への接種時期について総統府の張惇涵報道官は、指揮センターなど専門家の判断に従うと説明した。