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家電量販大手、7月は2けた減収


ニュース 家電 作成日:2008年8月13日_記事番号:T00009519

家電量販大手、7月は2けた減収

 
 家電量販最大手の燦坤3Cと2位の全国電子(e-ライフモール)はハイシーズンの7月、共に前年比で2けたの減収となった。インフレ進行による消費意欲の減退に加え、電力料金の値上げによるクーラー販売の不振、低価格ノートパソコン(ノートPC)の人気に伴う顧客単価の下落など悪条件が重なった。下半期の見通しも依然厳しいようだ。13日付工商時報が報じた。
 
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 燦坤3Cの7月売上高は31億7,000万台湾元(約111億3,000万円)。前月比では56.5%もの増収となったものの、前年同月比では12.2%の減収となった。1~7月の累計売上高は187億7,000万元で、前年同期比2.2%増。

 全国電子の7月売上高は14億6,100万元で、前月比では17.2%の増収だったが、前年同月比では21.2%もの落ち込みを記録した。1~7月の累計売上高は、前年同期比4.7%減の93億700万元となった。

低価格ノート人気が悪影響
 
 大幅な売上減の原因として、全国電子は、インフレおよび株式市場の下落という消費環境の悪化を挙げつつ、7月1日からの電力料金値上げによって、本来販売のピークを迎えるクーラーが、昨年実績の半分に落ち込んだことを挙げた。相次いだ台風襲来もマイナス要因となった。

 燦坤も「消費意欲が全体的に落ち込み、消費者が商品の購入時期を引き延ばしていることは間違いなく事実」としている。また、大手パソコンブランドが相次いで低価格ノートを発売した影響で、顧客単価がかなりの低下を見せたことを減収の要因の一つに挙げた。デスクトップPC、デジタルカメラ、ゲーム機、メモリカードなどの販売は伸びたという。

下半期も悲観
 
 このほか、3C(コンピュータ、通信、家電)の聯強国際(シネックス・テクノロジー・インターナショナル)の台湾市場での7月売上高は42億5,000万元で、前月比3.7%増となった。しかし、1~7月の累計では前年同期比2.45%減の277億6,400万元で苦戦が続いている。

 各業者は下半期の見通しについて「楽観は慎む」を公式見解としているが、本音では厳しい見方をしている。