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ハイウィン土日出勤に変更、給水停止日を回避(トップニュース)/台湾


ニュース 公益 作成日:2021年4月14日_記事番号:T00095544

ハイウィン土日出勤に変更、給水停止日を回避(トップニュース)/台湾

 工作機械部品大手、上銀科技(ハイウィン・テクノロジーズ)の卓文恒・董事長は13日、台中と彰化北部、苗栗で4月6日から平日の週2日実施されている給水停止への緊急対応として、先週より台中工業区などの5拠点で、従業員の半数に当たる約1,000人を、土曜や日曜に出勤させていると明かした。台中工業区廠商協進会は、水不足の深刻化に伴い、シフト調整で対応する企業が増えると予測した。14日付経済日報が報じた。

/date/2021/04/14/00hiwin_2.jpgハイウィンの卓・董事長(左)は、台中工業区の工場3基と台中市精密機械科技創新園区の工場2基が、週2日の給水停止の対象だと語った(13日=中央社)

 台中工業区や台中市精密機械科技創新園区、台中港の加工出口区(輸出加工区)中港分処などは「乙区」に当たり、木曜と金曜が給水停止日だ。

 台中工業区は、台湾有数の大規模工業区で、企業1,032社が入居し、従業員4万人以上が働いている。主な入居企業は、機械設備業、金属製品業、プラスチック製品業などで、年産額は1兆元(約3兆8,000億円)を超える。

 台中工業区廠商協進会は政府に対し、工業区が集中する中山高速公路(国道1号)の西側は、給水停止日を土曜、日曜に変更してほしいと呼び掛けた。一方、会員企業に対しては既に、出勤日の変更を提言している。

ラーガン「変更なし」

 台中工業区に工場がある製薬会社、中国化学製薬(チャイナ・ケミカル&ファーマシューティカル、CCPC)は、給水停止日の金曜を休みとし、日曜出勤に切り替えた。

 スマートフォン向け光学レンズ最大手、大立光電(ラーガン・プレシジョン)は、台中に13の工場エリアがあり、従業員7,000人近くが働いている。ラーガンは、給水車を配備したほか、作業員は交代制で生産ラインは24時間稼働しており、出勤日変更などの計画はないと説明した。

週3日なら影響大

 王美花・経済部長は12日、給水停止を週3日に変更することを示唆していたが、13日には「5月末までは週2日の給水停止を続ける」と表明した。

 台中市精密機械科技創新園区に本部と新工場がある工作機械大手、台中精機廠(ビクター台中・マシナリー・ワークス)は、大型の給水塔があるので、週2日の給水停止には対応できるが、週3日の給水停止となれば、休日の調整など対応が迫られると漏らした。

 飲料容器・充塡(じゅうてん)最大手の宏全国際(THCエンタープライズ)は、台中工業区の工場は用水量が少ないが、台中港自由貿易港区の無菌充填工場の用水量は大きいと説明した。今は工場エリア内の貯水池で賄えているが、もし週3日の給水停止となれば、水がなくなり次第、従業員を休ませるしかないと予想した。