ニュース 電子 作成日:2021年4月16日_記事番号:T00095598
ファウンドリー最大手の台湾積体電路製造(TSMC)は15日、2021年の設備投資を300億米ドルへと、1月中旬時点の250億~280億米ドルから引き上げると発表した。魏哲家・総裁は、モバイルや高性能計算(HPC)、車載用、モノのインターネット(IoT)向け需要に加え、ある大口顧客がTSMCの先進製造プロセス採用を確約したためと説明した。「インテルは長期的に重要なパートナーだ」とも発言しており、ある大口顧客とはインテルを指すとみられる。16日付経済日報などが報じた。
21年設備投資計画の300億米ドルは、20年の172億米ドルを大きく上回り、3年連続の過去最高更新となる。うち8割は先進プロセス、1割は特殊プロセス、1割は先進パッケージング(封止)に充てる計画だ。
魏・総裁は、顧客から今後3~4年は需要が続くと聞かされており、TSMCは中長期的に5ナノ、3ナノメートルなど先進プロセスで高い市場シェアを維持すると見通しを示した。
魏総裁は、5ナノは量産2年目で、歩留まり率が予想以上に高いと述べた。スマートフォンやHPC向け需要が強く、今年の売上高の20%を占めると予測した。一方、4ナノは5ナノのアップグレード版で、21年下半期に試験生産し、22年に量産する予定だ。
3ナノの開発は順調で、21年下半期の試験生産、22年下半期の量産を予定している。魏総裁は、5ナノ同様、多くの顧客がスマホやHPCに3ナノを採用すると述べた。
22年も生産能力不足予想
TSMCは、メモリーを除く世界の半導体産業の生産額予測は前年比12%増と、1月時点の8%増から上方修正した。ファウンドリーの生産額予測は16%増で、10%増から上方修正した。
魏総裁は、ファウンドリーの生産能力不足は22年末まで続くと予想した。特に成熟プロセスの逼迫(ひっぱく)は深刻で、ファウンドリー以外のメーカーが工場を建設しているが、稼働は23年以降になるためと説明した。
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