ニュース 電子 作成日:2021年4月21日_記事番号:T00095676
電子機器受託生産サービス(EMS)最大手、鴻海精密工業の劉揚偉・董事長は20日、各種レポートを見る限り、電子業界の部品の供給不足問題は2022年第2四半期に解消に向かうとの見方を示した。一方、米ウィスコンシン州の新工場計画について、電気自動車(EV)を生産する方向で、6月末に発表すると述べた。21日付自由時報などが報じた。
劉・董事長は、ウィスコンシン州との約束を反故(ほご)にしたのではなく、投資計画を続行するために見直したと強調した(20日=中央社)
劉・董事長は、部品の供給不足を受け、製造に時間がかかる製品では納期が最長52週(1年)まで延びているが、オーバーブッキング(重複発注)が含まれると考えられ、実際の市場の需要を反映しているとは限らないと指摘した。
劉・董事長は、部品の供給不足を招いた原因は、米中貿易戦争によるサプライチェーン(供給網)の寸断のほか、新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴うテレワーク(リモートワーク、在宅勤務)向け電子製品や第5世代移動通信(5G)向け需要の増加と指摘した。部品の供給不足は常態化しており、従来在庫を多く持たなかった自動車業界までもが在庫確保に動いていると指摘した。
一方、車載用半導体メーカーが増産を進めることで、数年後に供給過剰に陥るとの見方に対し劉・董事長は、EVは高い成長が見込めるため、車載用半導体が供給過剰に陥る懸念はないと述べた。
EV生産、米国かメキシコ
鴻海は19日、ウィスコンシン州と、工場の規模を縮小することで合意した。これについて劉・董事長は、新たな契約内容は6月末までに確定する予定で、生産品目にはEVが必ず含まれると述べた。EV車両の組み立てを優先して検討し、重要部品の電池などは現地生産が適していると述べた。
劉・董事長はEV生産について、メキシコも候補と述べた。鴻海は既にメキシコで自動車部品を生産している。
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