ニュース 電子 作成日:2021年4月29日_記事番号:T00095826
ファウンドリー大手、聯華電子(UMC)は28日、南部科学園区(南科)の12インチウエハー工場、Fab12AのP6工場で、28ナノメートル製造プロセスの生産能力を増強すると発表した。投資額は1,000億台湾元(約3,900億円)。月産能力は2万7,500枚、2023年第2四半期に稼働する予定だ。UMCは、顧客から予約金を受け取り、生産能力の分配を約束すると説明した。業界では、IC設計の聯発科技(メディアテック)、クアルコム、サムスン電子など6社が予約金を支払い、数千枚の生産能力を確保するとみられている。29日付経済日報などが報じた。
UMCは、顧客との契約価格は現在より高く、製品はさまざまと説明した。顧客は6社以上で、1社当たり月産能力3,000枚以上を分配する。期間は減価償却の5年プラス1年。P6工場棟の建設は既に完了している。
UMCは顧客名を明かさなかった。業界の観測によると、残り3社は、▽聯詠科技(ノバテック・マイクロエレクトロニクス)、▽瑞昱半導体(リアルテック・セミコンダクター)、▽奇景光電(ハイマックス・テクノロジーズ)──。
簡山傑・総経理は、今回の提携方法により、UMCは顧客と長期的な関係を築くことができ、新たな生産能力の稼働率を健全な水準で維持できると語った。またP6工場は28ナノの設備を搬入するほか、顧客の要望に応え、将来的に14ナノプロセスで生産することもできると述べた。UMCは世界のファウンドリーの中で、28ナノの有機EL(OLED)パネルドライバICなど多くの分野でリードしていると表明した。
南科Fab12Aの月産能力は現在9万枚で、今年P5工場が加わり1万枚増える予定だ。UMCは、P5工場への設備投資15億米ドルを合わせ、南科への今後3年の設備投資は1,500億元に上ると表明した。
23年まで成熟プロセス逼迫
UMCが28日発表した第1四半期の連結売上高は前期比4%増、前年同期比11.4%増の470億9,700万元で過去最高、粗利益率は26.5%で過去6年で最高、純利益は前期比9.2%減、前年同期比4.7倍の104億2,800万元だった。28ナノの売上高構成比は20%。今年の設備投資計画は23億米ドルへと、従来予測の15億米ドルから53%引き上げた。
王石・共同総経理は、半導体業界の成熟プロセスの生産能力逼迫(ひっぱく)は23年まで続くとの見方を示した。半導体製造装置の納期などを考えると、今後1〜2年は生産能力の大幅な増加は見込めないためと説明した。
顧客がオーバーブッキング(重複発注)している可能性について王・共同総経理は、重複発注があるか見分けは付かないが、業界全体をみる限り、成熟プロセスの深刻な供給不足は確かだと述べた。
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