ニュース 電子 作成日:2021年5月6日_記事番号:T00095932
電子機器受託生産サービス(EMS)最大手、鴻海精密工業は5日、受動部品最大手の国巨(ヤゲオ)と合弁で、半導体の新会社、国瀚半導体(Xセミ)を設立する契約を締結したと発表した。第3四半期にも新竹で運営を開始し、当初、平均単価2米ドル以下のパワー半導体やアナログ半導体の開発と販売を手掛ける。鴻海が注力している電気自動車(EV)事業の重要部品を確保する狙いとみられる。6日付経済日報などが報じた。
鴻海の劉・董事長(右)は、半導体産業は過去30年で最大の局面変化、産業秩序の再構築に直面しており、戦略提携を進める最適の時だと語った。左はヤゲオの陳・董事長(鴻海リリースより)
資本金や出資比率、董事長などの人事は第3四半期に発表する予定だ。
業界の観測によると、Xセミの資本金は20億〜30億台湾元(約78億〜117億円)で、鴻海とヤゲオが折半出資するものの、ヤゲオが主導する。ファブライトのIC設計会社の位置付けで、グローバルな半導体会社に生産を委託するとされる。複数の半導体会社と提携について協議しており、近く発表する。出資を受け入れる可能性もある。
市場調査会社の予測によると、2025年にパワー半導体の市場規模は400億米ドルに、アナログ半導体は250億米ドルに達する見通しだ。EVに使用する半導体の9割以上はパワー半導体やアナログ半導体などの小型ICだ。
業界関係者は、今後2〜3年でEV市場が急拡大し、小型ICが供給不足に陥ると見込まれ、鴻海は先手を打ったと指摘した。
鴻海は昨年9月、ヤゲオとの戦略提携を発表していた。
ヤゲオ、能動部品も提供可能に
ヤゲオの陳泰銘・董事長は、Xセミ設立によって、受動部品だけでなく、能動部品まで製品ラインアップを広げ、顧客にワンストップで供給できるようになると指摘した。
ヤゲオの競合の▽村田製作所、▽ローム、▽米ビシェイ・インターテクノロジー──は、受動部品と能動部品の両方を手掛けている。
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