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作成日:2008年8月18日_記事番号:T00009610
葉前調査局長、不正送金でもみ消し疑惑浮上
陳水扁前総統一家による海外不正送金疑惑をめぐり、法務部調査局が今年1月に海外口座を使ったマネーロンダリング(資金洗浄)の疑いを把握していたにもかかわらず、葉盛茂前法務部調査局長がもみ消しを図っていた疑惑が浮上している。17日付聯合報などが伝えた。
疑惑は邱毅立法委員(国民党)の指摘で表面化したもので、もみ消しを疑われた葉前調査局長は16日、マネーロンダリングセンターが今年1月の段階で陳前総統の息子の嫁に当たる黄睿靚氏が英領ケイマン諸島に口座を開設したという情報を陳聡明検事総長に口頭で報告したが、公文書は手渡さなかったと説明した。
しかし、陳検事総長は「公文も見ていないし、葉前調査局長から関連する情報を聞いてもいない」と事実関係を否定。双方の言い分には食い違いがあるため、法務部は事実関係の調査に着手した。
一方、18日付蘋果日報によると、葉前調査局長は退任時に問題の疑惑に関する公文書を引き継いでいなかったことが最高検察署特別偵査組の調べで明らかになった。検察は証拠隠滅などの疑いで葉前調査局長から事情を聴く方針だ。
疑惑を暴露した邱立法委員は、葉前調査局長を「機密漏えいの常習犯だ」と批判した上で、「多くの情報が陳前総統に渡っていたとみられ、事実究明が必要だ」と主張した。