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《新型肺炎》台北市・新北市政府、防疫レベル4へ準備(トップニュース)/台湾


ニュース 社会 作成日:2021年5月18日_記事番号:T00096161

《新型肺炎》台北市・新北市政府、防疫レベル4へ準備(トップニュース)/台湾

 新型コロナウイルス市中感染が急拡大し、17日、18日と2日連続でそれぞれ100人以上の域内感染が確認された台北市と新北市は、防疫レベル第4段階が視野に入ってきた。柯文哲・台北市長は17日、ロックダウン(都市封鎖)の机上演習計画はあるものの、政府のガイドラインに従い、外出自粛など「自主的なロックダウン」で乗り越えようと呼び掛けた。侯友宜・新北市長は、市内の事業所の70~80%が既に営業を停止するなど半ロックダウン状態で、既に防疫レベル第4段階に向けた「準レベル4だ」と指摘した。18日付工商時報などが報じた。

/date/2021/05/18/00top_2.jpg侯・新北市長は、新型コロナウイルス感染者の立ち寄り先は、公園や伝統市場が多かったと、注意を呼び掛けた(17日=中央社)

半導体は対象外か

 中央流行疫情指揮中心(中央流行疫情指揮センター)が18日に発表した新型コロナウイルス域内感染確認は240人で、台北市が102人、新北市が106人だった。

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 防疫レベル第4段階は、14日間に域内感染者数が1日平均100人以上増加し、かつその半数以上が感染経路不明だった場合だ。第4段階となれば、出勤停止や休校措置が取られる。食料の買い出し、医療機関の受診や必要な業務以外の不要不急の外出はできなくなる。また、生命維持や医療、公務、社会秩序維持など以外の集会や活動は全面禁止となる。室内でも常時マスク着用、社会的距離(ソーシャルディスタンス)の確保が求められる。感染拡大が深刻な地域では、ロックダウンの措置が取られる。

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 防疫レベル第4段階の出勤停止に関し、経済部や金融監督管理委員会(金管会)、労働部などは検討を進めており、半導体などの重要産業は例外となる見通しだ。分散勤務や、感染防止対策を講じた上で出勤できる見込みの業種は他に▽電気、水道、ガス、通信など生活インフラに関する業種、▽医療機関、▽防疫関連物資や生活必需品を生産する業種、▽金融機関の一部業務、▽物流業──など。

官民が警戒態勢

 ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)などの民間企業は、分散勤務やテレワーク(リモートワーク、在宅勤務)などの措置を取っている。

 行政院人事行政総処は16日、台北市と新北市に居住、または勤務する公務員の時差出勤を発表した。

/date/2021/05/18/00taipei_2.jpg柯市長は、軍隊が出動するような強制的なロックダウンでなく、市民の素質で危機を乗り越えようと語った(台北市政府リリースより)

 台北市政府と新北市政府は17日、28日まで高校以下を休校にすると発表した。柯・台北市長と侯・新北市長が教育部に対し、大学の授業も停止すべきと発言したことに対し、教育部は同日夜、大学など157校のうち155校がオンライン授業に切り替えていると説明した。

 教育部は18日、全県市の全ての学校を28日まで閉鎖すると発表した。

 これに先駆け、指揮センターは15日、全県市のレジャー娯楽施設の営業停止、防疫レベルを第3段階に引き上げた台北市と新北市の展示観覧・観戦場所の営業停止を命じている。

【表】