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陳前総統夫人の実兄、「海外送金に地下ルート利用」


ニュース 政治 作成日:2008年8月19日_記事番号:T00009619

陳前総統夫人の実兄、「海外送金に地下ルート利用」


 親族の海外口座を通じたマネーロンダリング(資金洗浄)の疑いが持たれている、陳水扁前総統周辺の資金の流れについて解明を進める海外最高検察署特別捜査班は18日、呉淑珍前総統夫人の実兄、呉景茂氏夫妻や、中国鋼鉄(CSC)の林文淵董事長などを召喚して事情を聴取した。呉景茂氏は呉淑珍氏に代わって資金を海外に送金したことを認め、送金の際には貴金属業者が営む地下金融のルートを使ったことを明らかにした。19日付中国時報が報じた。

 呉景茂氏は、妹の呉淑珍氏が海外送金に利用するため自身の口座を提供したのは、陳前総統が台北市長を務めた期間で、シンガポールへの送金に地下銀行を使ったのは呉淑珍氏の指示だったと説明したとされる。

 また実際に大部分の送金処理を行ったのは呉景茂氏とその妻、陳俊英氏だったとされるが、毎回呉淑珍氏の指示通りに送金し、2人は詳細を同氏に尋ねたことはなかったようだ。

 呉淑珍氏は、送金した資金は陳前総統の選挙資金や弁護士時代に得た収入などと説明していたが、地下ルートをわざわざ送金手段に選んだことで、資金洗浄の疑いはさらに濃厚になった。

 また特捜班は同日、陳前総統夫妻、長男の陳致中氏と黄睿靚氏夫妻および呉景茂氏を対象に、資金洗浄の容疑で正式に捜査を進めると発表した。今後は地下銀行による送金も含め、資金の流れ全体を解明していくとみられる。