ニュース 電子 作成日:2021年5月20日_記事番号:T00096213
経済部水利署は19日、5月31日までに新竹地区に水を供給するダムの集水面積での累積雨量が100ミリメートル以上に達しなければ、6月1日から新竹地区の給水信号を「赤(第3段階の給水制限)」とし、週2日の給水停止を行うと発表した。新竹科学園区(竹科)では節水率を17%へと、現在の15%から引き上げる。雨季の5月に入っても降雨が少なく、水不足が深刻化しているためだ。竹科に工場があるファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)や、液晶パネル大手の友達光電(AUO)や群創光電(イノラックス)は、給水車による給水などで対応しており、生産に影響は出ないと説明した。20日付聯合報が報じた。
水利署は、交通部中央気象局などの気象予測を基に、オンライン会議で渇水対策を検討した(水利署リリース)
水利署の計画によると、新竹地区での給水停止は甲区は火・水曜、乙区は木・金曜に実施し、計33万戸が対象となる。甲区は▽竹北市、▽新豊郷、▽湖口郷、▽芎林郷北部──で、約12万400戸。乙区は▽新竹市、▽宝山郷、▽竹東鎮、▽芎林郷南部、▽峨眉郷と北埔郷の一部──で、約21万3,000戸。甲区・乙区以外では、給水量を15%減らす。
王美花・経済部長は、昨年5月以来、台風は上陸せず、冬も降雨が少なく、目立った雨量がないと語った。昨年6月以来のダム集水面積での累積雨量が807ミリメートルと、例年の3分の1しかなく、これまでで最も深刻な状況だと指摘した。
19日時点の新竹県の宝山ダム・宝山第2ダムの貯水率は4%、竹科に給水を支援している桃園市の石門ダムは12%だった。
TSMC、給水車に8億元か
TSMCは21日より、給水車による給水回数を1日200回以上へと増やす予定だ。業界では、TSMCの今年の給水車の手配料は北部・中部・南部で計8億台湾元(約31億円)と、従来予定していた2億元の4倍に膨れ上がるとみられている。
▽TSMC傘下のファウンドリー、世界先進積体電路(VIS)、▽NOR型フラッシュメモリー最大手、旺宏電子(マクロニクス・インターナショナル、MXIC)、▽半導体メモリー大手、華邦電子(ウィンボンド・エレクトロニクス)──も、節水対策や、給水車による給水などで対応し、生産に影響はないと説明した。
台中の給水停止、8時間延長へ
水利署は同日、台中、彰化北部、苗栗地区についても、ダム集水面積で5月31日までに累積雨量が100ミリメートル以上に達しなければ、現行の週2日の給水停止措置を6月1日から夜間8時間延長すると説明した。2日間に加え、翌日午前6時までとなる。
▽竹科銅鑼科学園区(苗栗県銅鑼郷)、▽中部科学園区(中科)台中園区、▽中科后里園区──では節水率を17%へと、現在の15%から引き上げる。
桃園・台南・高雄も節水強化
また、桃園市と新北市林口区の給水信号を21日より「オレンジ(第2段階の給水制限。減量給水)」とし、工業用水の大口使用者の節水率を13%へと、現在の11%から引き上げる。
台南市と高雄市でも21日より、工業用水の大口使用者に対する節水率を13%へと、現在の11%から引き上げる。
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