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作成日:2008年8月20日_記事番号:T00009654
富邦金控が銭櫃株売却、4億元の投資利益
富邦金融控股傘下の富邦人寿保険、富邦産物保険、富邦金創投は19日、保有するカラオケボックス大手、銭櫃(キャッシュボックス)の株式を同時に売却した。富邦金控は銭櫃への投資で約4億台湾元(約14億円)の投資利益を得、投資利益率(ROI)は50%に上った。今回売却されたのは銭櫃株全体の15.42%で、取引総額は10億元だった。富邦金控は売却先を明らかにしていないが、劉英銭櫃董事長とその友人とされる。20日付経済日報が報じた。
今回の株式売却を富邦金控の龔天行総経理は、「当初の投資目標を達成したため」と説明したが、業界では2通りの見方が出ている。一つは富邦集団がカラオケボックス事業の先行きを見限ったというもの、もう一つは同事業が複雑過ぎ、手を引いたというものだ。また富邦集団は4年半前に送り込んだ経営チームを2年前に引き上げており、業界では今回の売却を「意外ではない」と受け止めている。
カラオケボックス業界関係者は、物価高の影響で同業界でも業績が落ちており、銭櫃と好楽迪(ホリデー)の大手2社でも大部屋が満室となるといった状況は望めず、割引キャンペーンを実施しても需要が戻らない状態だと指摘する。ただ、銭櫃は中国進出を積極的に進めており、現在14店舗、今年末までには広州2号店、武漢店を新規オープンする計画だ。