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国光石化、第2期計画に3600億元投資


ニュース 石油・化学 作成日:2008年8月22日_記事番号:T00009736

国光石化、第2期計画に3600億元投資


 石油化学プラントの建設地を彰化県大城郷に変更した台湾中油傘下の国光石化科技(KPTC)による、第2期投資計画の内容が明らかになった。台湾域内でのエチレンやプロピレン需要の増加を見込み、約3,600億台湾元(約1兆2,500億円)をかけて2021年までに製油所やナフサ分解工場などを増設する。22日付工商時報が報じた。
   

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 第2期投資計画は15年から21年までの期間で、▽日産15万バレルの製油所▽年産120万トンのナフサ分解工場▽年産130万トンの芳香族工場▽石化中下流工場16基▽コージェネレーション設備5基──を設ける。専用工業港の埠頭(ふとう)増設も行う。

 同社によると、建設地を当初の雲林県台西から彰化県に変更したことで、土地の開発コストだけで100億元低減できる。雲林県の候補地は、台朔重工(フォルモサ・ヘビー・インダストリーズ)の製鉄所予定地と水路を隔てて隣接するという地形的条件から配管設置で膨大な費用が見込まれていたが、これも200億元の低減が見込めるという。

 彰化県は国光石化の進出を歓迎しており、卓伯源同県県長は、石化プラントからの連絡道路建設や、用水や電力などのインフラ供給の便宜などの国光石化の要望について、20日に同県二林に誘致が決まった中部科技工業園区(中科)第4期基地と合わせて積極的に対応を図る考えだ。

18年に生産開始

 国光石化の第1期計画は08年から17年までに4,005億元を投じて、▽日産30万バレルの製油所▽年産120万トンのナフサ分解工場▽年産150万トンの芳香族工場▽石化中下流工場23基▽コージェネレーション設備23基▽専用工業港──を設置する。石化プラントの面積は2,497ヘクタール、工業港の面積は約930ヘクタールだ。

 同社は、09年に工業区としての認定を受け、11年に環境アセスメントを完了し、18年1月の生産開始というスケジュールを描いている。第1期計画で生産開始後の年産額は3,127億元、製品付加価値が2,133億元。第2期計画では年産額2,232億元、製品付加価値が1,238億元と見積もっている。投資計画により2万件の雇用機会創出も見込む。

 なお、同石化プラントは、行政院から国家重大建設計画の認定を受けることを目指している。環境評価が課題と指摘されているが、より基準が厳しい第2段階評価基準を審査初期から自主的に採用する方針だ。