陳水扁前総統をめぐるマネーロンダリング(資金洗浄)疑惑に関わった容疑が持たれており、米バージニア州立大学ロースクールへの留学手続きのため9日から米国を訪れていた陳前総統の長男、陳致中氏と黄色睿靚夫人がきょう(25日)早朝5時17分、桃園国際空港に到着した。二人は少し疲れた様子を見せたもののメディアからの質問に答え、黄色睿靚夫人の口座に巨額の資金が振り込まれたことについて「われわれは言われた通りにしただけ」で犯罪行為に従事していないと強調した。25日付蘋果日報などが報じた。
質問の途中、陳致中氏(右)のコメントに何度も黄色睿靚夫人(左)が補足を入れるなど、話を前もって準備していたことが見てとれたという(25日=中央社)
5時42分ごろ入管手続きを終えてメディアの前に姿を現した夫妻は約10分間、落ち着いた様子で質問に応じた。陳致中氏は「小さなころから、家庭内のお金の管理は母の担当で、父は干渉しない」と語った上で、今回の問題となっている2,100万米ドルの選挙余剰金の妻の口座への移転にも「資金洗浄だと考えたことはない」と語った。また、自身が昨年10月以降7度も出境していることについても「娘を連れた留学で、家探しや入居手続きのため」と答えた。
黄色睿靚夫人も「米国に着いて新聞を見て初めて、自分の口座が問題になっていることを知った」と語り、今後検察の調査に協力して事実を明らかにしたいと話した。検察に容疑者に挙げられたことについては、「行き過ぎだと思う」と不満を示した。メディアに対しても「事件の全貌が確定しないうちは『~の疑いがある』という言葉を忘れないで」と注文した。