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陳前総統が自己弁護、「資金疑惑は政治迫害」


ニュース 政治 作成日:2008年8月25日_記事番号:T00009744

陳前総統が自己弁護、「資金疑惑は政治迫害」


 陳水扁前総統は22日、2,100万米ドルの海外送金にマネーロンダリング(資金洗浄)の疑いがかけられ検察の事情聴取に応じていることに関して、「汚い金ではない。洗浄の必要はない」と犯罪ではないと強調した。
   
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陳前総統の発言には許添財台南市長が「許せない」と怒るなど、民進党内でも強烈な反発が起きている
(22日=中央社)

 陳前総統は「2000年の政権交代で『国盗りの罪』を犯した。彼ら(国民党)は決して許さず、最も厳しい懲罰を与えているのだ。国民党政権への反対運動に加わった以上、こうした結末は覚悟していた」と発言。総統任期中に起きた▽娘婿趙建銘氏のインサイダー取引事件▽高雄MRT汚職事件▽呉淑珍夫人への太平洋そごう商品券供与事件▽民間の武器調達会社設立計画の「鐽震公司」事件──などは自身とは関係ないと語り、数々の不正疑惑は国民党側による政治迫害であり「親族まで誅滅する」古代中国のやり方がとられているという認識を披露した。

次々と暴露

 陳前総統はまた、00年と04年の総統選挙で計3億4,000万台湾元(約11億9,000万円)の金を民進党に出した。01年から08年までのあらゆる選挙でみんなわたしに金をほしがった。わたしは誰に金を求めればよかったのか」と発言。その上で、自身は1元もポケットに入れていない指摘とした。民進党文化宣伝部は23日、2回の総統選挙で陳総統から3億4,000万元の提供を受けた事実を認めた。

 なお、25日付蘋果日報によると、陳前総統は検察の事情聴取に対し「謝長廷(前党主席)、蘇貞昌(元党主席)は選挙の経費を正しく申告していない。李登輝元総統は国家機密費3億元を着服した上、海外にも10億元の秘密口座がある」と暴露した。蘋果日報は、「誰でもやっていることという印象を与えて、自身の行為を正当化したいのではないか」という学者の見方を紹介している。

 陳前総統の一連の発言に対し、李元総統の事務所は「虚偽の風説を流すことは即刻やめるべきで、これ以上続けるならば法的措置をとる」と警告した。