ニュース 電子 作成日:2021年8月6日_記事番号:T00097633
鴻海精密工業は5日、半導体メモリー大手、旺宏電子(マクロニクス・インターナショナル、MXIC)の新竹科学園区(竹科)の6インチウエハー工場と設備を年内に取得すると発表した。取得額は25億2,000万台湾元(約99億6,000万円)。鴻海が近年強化している電気自動車(EV)事業向けに、第3世代半導体と呼ばれる炭化ケイ素(SiC)パワー半導体を生産する。劉揚偉・董事長は、2024年に月産能力は1万5,000枚に達し、1カ月当たり電気自動車(EV)3万台に供給できるようになると述べた。6日付経済日報などが報じた。
劉・董事長は、6インチ工場の取得は、鴻海のEV、半導体事業の重要なマイルストーンと指摘した(鴻海リリースより)
鴻海とマクロニクスは5日午後、共同で記者会見を開き、6インチ工場の売買契約に署名した。マクロニクスは今年4月に6インチ工場の稼働を停止し、売却先を模索していた。鴻海は、年内に工場の権利移転を完了し、10億元以上を投じて設備を追加購入する計画だ。
劉・董事長は、世界の第3世代半導体の生産は4インチ工場から6インチ工場へと移行が進んでおり、いいタイミングで6インチ工場を取得できたと話した。第3世代半導体の中でもSiC半導体は、窒化ガリウム(GaN)半導体に比べ、耐電圧性や放熱性に優れ、急速充電など車載用に向いていると説明した。
劉・董事長は、6インチ工場を、鴻海のサブグループ、S次集団(半導体事業群)の新竹本部とすると述べた。主に研究開発(R&D)を手掛けるほか、SiC半導体を小ロットで生産し、いずれはSiCモジュールを製造する計画だ。
鴻海は6インチ工場の取得により、▽IC設計、▽前工程、▽後工程──など半導体の垂直統合が完成する。
車載用で提携強化
劉・董事長は、マクロニクスと今後EVでの提携を増やしていくと表明した。
マクロニクスの呉敏求・董事長は、マクロニクスは11年前から車載用市場に参入し、世界の有名メーカーのEVに製品が採用されており、鴻海に協力できることが多いと述べた。
マクロニクスは、車載用NOR型フラッシュメモリーで世界シェア2位。鴻海は、マクロニクスの三大顧客の一社だ。
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