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車載用MCU、22年下半期まで供給不足か(トップニュース)/台湾


ニュース 自動車・二輪車 作成日:2021年8月12日_記事番号:T00097736

車載用MCU、22年下半期まで供給不足か(トップニュース)/台湾

 米金融大手のサスケハナ・インターナショナル・グループ(SIG)の調査によると、車載用半導体の7月の納期は、20.2週(約4.65カ月)先と、前月より8日以上延びた。うち車載用などのマイクロコントローラー(MCU)の納期は26.5週先と、通常の6~9週と比べて特に深刻だ。ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)などが最優先対応の「スーパーホットラン(SHR)」でMCU増産を進めているものの、自動車メーカーの間では、半導体の供給不足が予想以上に深刻で、2022年下半期まで解消しないとの見方が出ている。10日付電子時報などが報じた。

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 TSMCは、今年第3四半期に車載用MCUの生産能力を、前年同期比6割増強すると表明していた。

 市場調査会社、ICインサイツは11日、今年の世界の車載用MCUの売上高は76億米ドルへと、前年比23%増加するとの予測を示した。22年は14%増、23年は16%増を見込む。

 昨年から続く新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)で、新車購入意欲が一時低下したものの、昨夏、回復に転じた。一方、MCUなどを生産する8インチウエハー工場は老朽化が進んでおり、MCU供給不足で、一部の自動車メーカーは生産ラインの稼働停止に追い込まれている。

ファウンドリーは車載用の2割

 半導体業者によると、車載用半導体の2〜3割は現在、台湾の▽TSMC、▽聯華電子(UMC)、▽TSMC傘下の世界先進積体電路(バンガード・インターナショナル・セミコンダクター、VIS)──や、米グローバルファウンドリーズ(GF)などのファウンドリーが受託生産しており、残りの約8割をインフィニオン・テクノロジーズやNXPセミコンダクターズなど欧米のIDM(垂直統合型の半導体メーカー)が手掛けている。

 欧米のIDMが増産や生産委託を拡大しても、半年から1年先になる。ファウンドリーの8インチ工場や12インチ工場の新たな生産ラインが稼働するのも早くて22年下半期で、TSMCは、車載用半導体の供給不足が解消するのは23年以降との見方だ。

 TSMCやUMCなどは早くから、スマートフォンやパソコンなど消費者向け電子製品用の受注が満杯だ。下半期の消費者向け電子製品の需要期に入り、車載用だけではなく、ネットワーク機器向けや、ドライバICなどの供給不足も深刻化しそうだ。

【図】

 

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