ニュース 電子 作成日:2021年8月19日_記事番号:T00097863
新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウン(都市封鎖)が続くマレーシアで、STマイクロエレクトロニクスの半導体パッケージング・テスティング(封止・検査)工場が一部生産ラインを稼働休止したことを受け、日月光投資控股(ASEテクノロジー・ホールディング、ASEH)をはじめとする台湾の封止・検査メーカーへの転注が増加しているようだ。マレーシアは封止・検査の世界市場シェア13%で、車載用半導体を多く生産しており、業界ではマイクロコントローラー(MCU)の供給ひっ迫が2023年まで続くとの見方が出ている。19日付経済日報などが報じた。
マレーシアの半導体工場は、政府の感染予防対策に応じ、従業員を6割まで減らして操業している。STマイクロのジョホール州ムアルにある封止・検査工場は、従業員の新型コロナ感染で、一部生産ラインを稼働休止しており、18日から再開に向けた準備が始まった。
業界関係者は、STマイクロは今後、32ビットMCUやパワー半導体モジュールなど車載用半導体の生産を優先するため、モノのインターネット(IoT)や消費者向け電子製品などに用いられる8ビットMCUの出荷に支障が出ると予測した。
来年上半期の生産能力予約も
ある封止・検査業者は、現在生産能力のひっ迫は予想以上に深刻で、顧客とは来年上半期分の生産能力の予約について既に交渉を始めており、売り手市場化が進んでいると指摘した。ASEHは、受注は予想以上に多く、旺盛な需要は22年まで続くと説明した。
証券会社によると、ASEHは、従来実施していた3〜5%の値引きを第3四半期より取りやめ、かつ5〜10%値上げしたようだ。また、マレーシアの封止・検査メーカーが年内にフル稼働の水準を回復するのは困難とみられ、来年も封止・検査の受託生産価格は上昇傾向が続くと予測した。
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