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TSMC米国工場、10月にプラント輸出か(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2021年8月23日_記事番号:T00097911

TSMC米国工場、10月にプラント輸出か(トップニュース)/台湾

 消息筋によると、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)が米アリゾナ州フェニックス市で建設中の12インチウエハー工場は、クリーンルームや機械・電気設備・配管(MEP)、排気システムなどを台湾から海運で輸出し、米国で組み立てるプラント輸出方式を採用するようだ。初回は10月に出港するとみられる。品質確保とコスト削減が狙いだ。使用するコンテナは4,000〜5,000個で、輸送コストは30億台湾元(約118億円)以上。現地で労働力や資材を調達するのに比べ、コストを2〜3割削減できるようだ。23日付経済日報が報じた。

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 消息筋によると、プラント輸出計画は既に、TSMCの劉徳音(マーク・リュウ)董事長の承認を得たほか、TSMCのクリーンルームを手掛ける半導体設備メーカーの漢唐集成(ユナイテッド・インテグレーテッド・サービシズ、UIS)が先週、海運大手の万海航運(ワンハイラインズ)と交渉したようだ。TSMCは22日、市場の観測についてはノーコメントと表明した。UISは23日、報道の内容は臆測に過ぎないと発表した。

 事情に詳しい消息筋は、UISがフルターンキーで請け負っており、必要な設備を先に台湾でモジュール化して、米国に輸送すると説明していた。港湾の混雑や陸路の輸送などの状況を加味すると、今年末に設備が現地に到着し、組み立てを始めると予測した。

浮いた経費を折半

 アリゾナ工場のクリーンルームなどの建設費は総額500億元と、台湾での建設費の5倍以上と目されていた。TSMCは、プラント輸出などで浮いた経費を、設備メーカーなど協力会社と折半して分け合うようだ。TSMCとUISはそれぞれ20億元以上浮くとみられている。

 アリゾナ州で建設中の5ナノメートルの12インチ新工場(F21)は、24年に量産を開始する予定で、当初の月産能力は2万枚の計画だ。敷地面積は1,100エーカーで、新竹科学園区(竹科)の半分以上の広さを占める。投資額は120億米ドル。

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