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ノートPC用カメラレンズ、10~20%値上げか(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2021年9月1日_記事番号:T00098136

ノートPC用カメラレンズ、10~20%値上げか(トップニュース)/台湾

 サプライヤーの観測によると、ノートパソコン用カメラレンズ世界最大手の先進光電科技(アビリティー・オプトエレクトロニクス・テクノロジー)が顧客のモジュールメーカーやノートPCブランドに対し、9月からオファー価格を10~20%引き上げると通知したようだ。新鉅科技(ニューマックス・テクノロジー)も5%値上げを通知した。久禾光電(パワーチップ・イメージ)は様子見だ。3社で世界市場シェア90%を占めるため、ノートPC用カメラレンズの異例の値上げは、ノートPCブランドに痛手となりそうだ。1日付経済日報が報じた。

/date/2021/09/01/01PC_2.jpgカメラ内蔵ノートPCの需要が増えている(YSN)

 世界市場シェア60%以上のアビリティーは31日、コスト上昇を受け、オファー価格を引き上げるが、値上げ幅は明かせないと説明した。ニューマックスは、コストや新機種のスペックによって価格に反映させると表明した。

 パワーチップ・イメージは、昨年より原材料費や人件費が大幅に上昇しているが、今のところ自社でコスト増を吸収していると説明した。

ノートPC1.8億台に影響も

 新型コロナウイルス禍でテレワーク(リモートワーク、在宅勤務)やオンライン学習が広まり、カメラ内蔵ノートPC需要が押し上げられ、昨年のノートPC出荷台数は初めて2億台を超えた。今年も2億台以上が続く見通しだ。

 ノートPC用カメラレンズ台湾3社が世界市場シェア90%を占めるため、値上げとなれば、今年出荷のノートPCのうち1億8,000万台以上に影響が出ることになる。

 ノートPC用カメラレンズ台湾3社から調達しているノートPCブランドは、▽華碩電脳(ASUS)、▽宏碁(エイサー)、▽聯想集団(レノボ)、▽デル、▽アップル──など。

生産難易度も上昇

 ノートPCのカメラレンズは以前はそれほど重視されておらず、画素数200万画素、3枚プラスチックレンズ(3P)程度だったのが、新型コロナ禍のテレワークやオンライン学習のほか、動画によるインフルエンサーが増え、スペックが向上している。

 昨年末より画素数は500万画素、800万画素や2,000万画素まで増え、4P、5P、6Pの機種も増えた。画面解像度はHD(高精細度)からフルハイビジョン(FHD)に向上した。レンズのスペック向上や、ノートPCのベゼルのスリム化(狭額縁化)で、レンズメーカーの生産の難易度は高まっている。

 

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