ニュース 自動車・二輪車 作成日:2021年9月16日_記事番号:T00098446
台湾賓士(メルセデス・ベンツ台湾)は15日、人気車種、Cクラスの新モデルを発売した。セダンは210万台湾元(約830万円)から、ステーションワゴンは237万元からと、前モデルより4万〜13万元、2〜5%引き上げた。新型コロナウイルス感染症の世界的流行(パンデミック)後、海運の港湾混雑、車載用半導体の供給不足、原材料価格の上昇などによる値上げは、台湾の高級車市場で初めてだ。ベンツ台湾は、世界中で納車待ちの状況で、今後、車載用半導体の供給不足が解消したとしても、従来水準まで価格が戻る可能性は低いと指摘した。16日付工商時報が報じた。
Cクラス新モデルには、車載インフォテインメントシステム(情報娯楽システム)、MBUX(メルセデス・ベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)を搭載し、音声認識やインターネット情報表示地図機能などに対応した(ベンツ台湾リリースより)
Cクラスは台湾で直近1年間に7,500台売れた人気車種だ。ベンツ台湾は新モデルの発表会で、世界中で車両を取り合っている状況の中、本社から台湾への割り当て台数を勝ち取り、速やかに納車できるようにするので、早く購入を申し込んでほしいと呼び掛けた。
ベンツ台湾は、コロナ禍の1年余り、世界の自動車産業は物流から半導体などの部品供給、販売に至るあらゆる面で、大きな変化に直面したと指摘した。一方で、数カ月の納車待ちとなっても、値引きなしでも、購入したい消費者が多数いるので、新車の相場が上昇傾向にあると分析した。ベンツ台湾でも本社からの供給が不安定な中、現在、1,000台以上が納車待ちの状況だと説明した。
ベンツ台湾は、1〜8月の新車登録台数が2万台近く、前年同期比6.8%増えた。輸入車の平均は3.3%減だった。通年では3万台以上で過去最高を更新し、台湾自動車市場で5位以内を維持すると予測した。
台湾生産車、値上げ見合わせ
一方、福特六和汽車(フォード六和モーター)は同日、台湾生産のクロスオーバースポーツ用多目的車(SUV)「フォーカス・アクティブ」新モデルの購入申し込み受け付けを開始した。買い替えで85万9,000元に価格を抑えた。同時に購入申し込み受け付けを開始した輸入スポーツコンパクトカー「フォーカス・STライン・ロンメルX」新モデルは88万9,000元。
フォード六和は、コストパフォーマンスの高さで、過去2年の販売台数が伸びており、今年は値上げしない戦略だと説明した(フォード六和リリースより)
ディーラーは、原材料価格や輸送費などコストが上昇し、自動車の販売価格へ反映せざるを得ない段階に至っているが、台湾生産車は値上げすると、消費者の購入意欲やブランドイメージに与える打撃が大きいと指摘した。台湾生産車メーカー関係者は、台湾生産車の市場シェアは今年に入り上昇しているが、まだ値上げできる状況ではないと指摘した。
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