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資金洗浄を隠匿、前調査局長に2年6月求刑


ニュース 政治 作成日:2008年8月29日_記事番号:T00009876

資金洗浄を隠匿、前調査局長に2年6月求刑

 
 台北地方検察署は28日、法務部調査局の葉盛茂・前局長が、陳水扁前総統ファミリーのマネーロンダリング(資金洗浄)の情報を得ていながら事件のもみ消しを図ったなどとして、公文書隠匿罪で起訴するとともに懲役2年6月を求刑した。29日付中国時報などが報じた。

 起訴状によると、調査局は今年1月28日、陳前総統の義理の娘の黄睿靚容疑者がメリルリンチ銀行スイスに口座を開設し、この口座からケイマン諸島に設けたペーパーカンパニーに1,000万米ドルの送金を行ったという情報を、資金洗浄に関する情報提供を行っている国際組織のエグモント・グループから得た。

 しかし葉前局長は、部下の局員に最高検察署に報告する公文の作成を命じておきながら、「敏感な機密」であるため陳聡明検察総長に直接手渡すという、うその説明をして、結局陳検察総長に報告せず、事件をもみ消したとされている。また、作成された公文は調査局にも保管されておらず、現段階で行方不明だ。

 葉前局長は、2006年12月にも「陳前総統の呉淑珍夫人がシンガポールに巨額の資金を送っており、資金洗浄の疑いがある」という情報を得ていたが、積極的に捜査せず事件解明の機会を失わせたとされ、このことも罪に問われている。