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スーパー最大手の全聯、RTマートを22年に買収(トップニュース)/台湾


ニュース 商業・サービス 作成日:2021年10月25日_記事番号:T00099115

スーパー最大手の全聯、RTマートを22年に買収(トップニュース)/台湾

 スーパーマーケット最大手、全聯福利中心(PXマート)を展開する全聯実業(全聯エンタープライズ)は22日、量販店2位の大潤発流通事業(RTマート・インターナショナル)を2022年半ばをめどに買収すると発表した。RTマートの経営権、土地や建物、ブランドを含めた買収総額は150億台湾元(約610億円)に上るとみられる。全聯が量販店市場に参入することとなる。市場では、統一集団が40%出資している、仏量販店大手、カルフールの台湾事業(家楽福)の売却観測もあり、量販店業界の再編が進みそうだ。24日付経済日報などが報じた。

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 RTマートは1996年、潤泰集団(ルンテックス・グループ)の尹衍樑(サミュエル・イン)総裁が設立した。全22店を展開している。

 RTマートの社内通達によると、仏小売大手オーシャン(Auchan)はRTマートの株式の64.83%を、全聯に売却した。潤泰集団傘下の潤泰創新国際(ルンテックス・デベロップメント)と潤泰全球(ルンテックス・インダストリーズ)は22日、それぞれRTマートの株式10%を13億300万元で、全聯に売却すると発表した。全聯の持ち株比率は95.97%となる見通しだ。

 全聯の店舗数は、年内に1,068店舗、22年には1,100店舗以上となる見通しで、22年の売上高目標は1,600億元以上。RTマート取得により、スーパーと量販店のいずれも業界首位となる可能性がある。

 ある量販店業界の幹部は、全聯の21年売上高は1,500億元以上、22年は1,600億元以上が見込まれ、昨年のRTマートの売上高約260億元を加えると、1,900億元近いと予想した。

カルフール取得は断念

 市場では、昨年からRTマートやカルフールの台湾事業売却のうわさが流れ、売却先として▽全聯、▽統一集団、▽遠東集団(ファーイースタン・グループ)傘下の量販店大手、愛買(aマート)、▽インターネット通信販売大手、momo購物網──などの名が出ていた。全聯の林敏雄・董事長は10月初旬、RTマートとカルフール両社から事業売却について持ち掛けられたと明かしていた。

 全聯がRTマート買収を選択したことについて、消息筋は、カルフール台湾事業の株式の40%を統一集団が保有している上、カルフール側が提示した売却希望価格が高額だったことが理由と分析した。カルフールの台湾事業はアジアで唯一、第1~3四半期売上高が安定成長しており、価格交渉の余地は小さいと指摘した。

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