今年上半期の為替差損と株価下落を受け、生命保険会社のリスクベース自己資本比率(RBC)が低下しており、同比率が法定基準の200%に満たない生保会社がさらに7社増えたことが分かった。30日付経済日報が伝えた。
行政院金融監督委員会(金管会)は保険会社に対し、6月末のRBCを今月末までに公表することを求めており、29日までに発表が出そろった。
それによると、昨年末時点で基準を満たしていなかった▽幸福人寿▽国宝人寿▽国華人寿▽興農人寿──に続きRBCが200%を下回ったのは、▽南山人寿▽富邦人寿▽台湾人寿▽遠雄人寿▽宏泰人寿▽保誠人寿(プルデンシャル)▽全球人寿(エーゴン)──の7社で、下半期に財務状況が改善されなければ、増資による自己資本強化が義務づけられる。
RBCが300%以上の「安全圏」にあるのは第一英傑華人寿(ファースト・アビバ)だけで、国泰人寿、新光人寿の大手2社は200~300%の範囲内となった。
RBCが200%を下回った生保のうち、富邦人寿は年内に50億台湾元(約172億円)の増資を計画している。台湾人寿は8月上旬の取締役会で増資を決議しており、50億元前後の増資を行う見通しだ。
なお、上半期の生保30社の損失額は合計で605億元に上り、過去最悪だった。業界30社のうち24社が赤字だった。損失額が大きかったのは順に、▽南山人寿、154億1,000万元▽新光人寿、128億7,000万元▽国華人寿、127億4,000万元──だった。