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PVC製食品容器、来年11月から製造販売禁止へ(トップニュース)/台湾


ニュース その他製造 作成日:2021年11月26日_記事番号:T00099747

PVC製食品容器、来年11月から製造販売禁止へ(トップニュース)/台湾

 行政院環境保護署(環保署)はこのほど、ポリ塩化ビニル(PVC)を使用した食品用の包装材、容器、使い捨て食器などの製造、輸入、販売を2022年11月1日から禁止する法案の作成を予告した。政府は30年までにプラスチック製使い捨て容器や食器などの使用を全面禁止すると発表しており、健康面への悪影響が特に懸念されている、ポリ塩化ビニル製品の禁止から着手する。26日付自由時報などが報じた。

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 環保署の予告によると、▽食品、▽乳製品、▽飲料、▽飲料水、▽調味料、▽食用油、▽酒類、▽薬品、▽サプリメント、▽飼料──などに使用する、ポリ塩化ビニル製の▽トレイ、▽ブリスターパック、▽リサイクルの対象となっている容器、▽使い捨て食器──などを製造、輸入、販売することを禁止する。

 環保署の統計によると、過去3年間のポリ塩化ビニル製容器、包材の年間生産量は190〜380トンで、うち食品など向けが80トンを占める。

PVC価格上昇で好機

 環保署は、ポリ塩化ビニルの耐熱性向上のため、安定剤として添加している重金属が、人体に悪影響を及ぼす可能性があると指摘した。また可塑剤が食品に溶出することで、環境ホルモン(内分泌かく乱物質)への暴露の懸念や、発がんリスクがあると説明した。

 環保署関係者は、ポリ塩化ビニルは従来は安価で、容器や緩衝材などに広く使われてきたが、健康面への懸念が高まっていることや、ポリ塩化ビニルの国際価格が近ごろ上昇し、代替素材のポリプロピレン(PP)などを上回っていることから、禁止するには良いタイミングだと指摘した。

 食品大手、味全食品工業は、既に食品用容器にはポリ塩化ビニルを使用していないと説明した。食品最大手の統一企業(ユニプレジデント・エンタープライゼズ)と、飲料大手の黒松は、政府の政策や関連法規に協力するとした。

 台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス、台塑)は今年7月、使い捨ての食品用ラップフィルムやビニール袋、食器などの日用品向け合成樹脂(プラスチック)材料の生産を25年までに終了すると発表していた。

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