コネクターメーカーの宏致電子（ＡＣＥＳエレクトロニクス）は11日、桃園市中壢区の本社ビルで従業員５人の新型コロナウイルス感染が確認されたことを受け、同ビル４階のコネクター組み立てラインの稼働を一時停止したと発表した。桃園国際空港関連の域内感染が広がって以降、生産ラインを停止した電子メーカーは同社が初めて。12日付経済日報が報じた。
宏致電子は、本社ビル４階に勤務する従業員が、感染が確認された桃園空港の手荷物カートの作業員（第１万7,473例）の妻（第１万7,472例）と接触があったため、検査を行ったところ、９日に感染が確認され、その後、同ビルの従業員ら280人の検査の結果、４階に勤務する同僚４人の感染が確認されたと説明した。
宏致電子は、本社ビル４階の組み立てラインの生産能力は同社全体の約３％で、売上高への影響は２％以内にとどまるとの見方を示した。
宏致電子のコネクターは自動車やドローン、ノートパソコンなどに使用されている。主な顧客は▽アウディ、▽メルセデス・ベンツ、▽ＢＭＷ──などの大手自動車メーカーや、電子機器受託生産大手の広達電脳（クアンタ・コンピューター）、緯創資通（ウィストロン）など。間接的に米電気自動車（ＥＶ）大手、テスラにも供給している。
