ニュース
社会
作成日:2008年9月8日_記事番号:T00010063
中秋節バーベキューに中止の波、畜産業者は恨み節
中秋節(旧暦8月15日、今年は9月14日)が近づいてきた。今や国民的行事となっている中秋節のバーベキューだが、木炭を燃やすことで地球温暖化の原因となる二酸化炭素は発生するわ、大量のごみは出るわで、中秋節は「環境災難日」とも言われている。
行政院環境保護署は今年、中秋節にバーベキューをしないよう各県市に通達した。これにより、例年各地で催されていた盛大なバーベキュー大会は、次々と取り止めとなっている。
この余波で、量販店などではバーベキュー用品などの売り上げが昨年より3割以上下落。大潤発(RTマート)によると、最も影響を受けているのは木炭で、売り上げは昨年の20万袋以上から半減する見通しだ。台中県のバーベキュー用品メーカーでも、オーダーは2~3割減少しているとか。
畜産農家への影響も大きい。毎年中秋節前には2~3割上がる豚肉の売り上げが、今年は逆に落ち込み、例えば6日の全土の豚肉の取引量は2万2,000頭、価格は100キロ当たり6,600台湾元(約2万2,500円)と、コストすれすれ。いずれもここ4カ月来の最低だった。
行政院農業委員会によると、豚肉の出荷量を調整した結果、価格は下げ止まったとのことだが、養豚協会の潘連周理事長は、政府が中秋節のバーベキュー中止や、公園でのバーベキュー禁止を呼び掛けるなら、全土8万人の養豚業者が台北で抗議デモを行うことも辞さないと憤っている。