ニュース 電子 作成日:2022年3月8日_記事番号:T00101366
半導体業界関係者によると、鴻海精密工業は、2021年に取得した、半導体メモリー大手、旺宏電子(マクロニクス・インターナショナル、MXIC)の新竹科学園区(竹科)の6インチウエハー工場の以前の顧客と、ロジック半導体の受託生産を再開することについて協議しているようだ。鴻海は工場購入の発表当時、電気自動車(EV)向け第3世代半導体、炭化ケイ素(SiC)パワー半導体の生産を計画していたが、難航しているためとみられる。8日付自由時報が報じた。
昨年8月の鴻海とマクロニクスの共同記者会見。竹科6インチ工場の取得額は25億2,000万台湾元(約100億円)で、高すぎる買い物との声があった(鴻海リリースより)
鴻海とマクロニクスは昨年8月、共同記者会見を開き、マクロニクスの竹科6インチ工場の売買契約に署名した。劉揚偉・董事長は当時、EV向けに24年に月産能力が1万5,000枚に達すると述べた。鴻海のサブグループ、S集団(半導体事業群)の陳偉銘・総経理は、6インチ工場をS集団の本部とし、数十億元を追加投資し、設備を更新すると説明していた。
業界関係者は、6インチ対応設備の調達が困難で、納入までに1年以上かかる上、SiC半導体は技術的ハードルが高く、すぐに量産に入ることは難しいと指摘した。
マクロニクスに3%支払い
鴻海は、工場の有効活用のため、マクロニクスの同工場の以前の顧客に、ロジック半導体の受託生産を再開するよう持ち掛けているようだ。
マクロニクスの多くの顧客は、マクロニクスが6インチ工場を売却する際、8インチ工場での生産に切り替えるよう勧められたため、6インチのフォトマスクを既に処分してしまったと説明した。生産を委託する場合、顧客は再度フォトマスクを作成する必要がある。鴻海はマクロニクスに対し、ライセンス料として1枚当たり3%支払うとされる。
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