ニュース 電子 作成日:2022年3月10日_記事番号:T00101417
アップルが台湾時間9日発表したデスクトップ型パソコン「Mac Studio(マック・スタジオ)」に搭載のプロセッサー「M1 Ultra(ウルトラ)」は、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の5ナノメートル製造プロセスと先進パッケージング(封止)技術を採用したようだ。業界関係者は、アップルはTSMCの2022年の5ナノ生産能力の5割以上を押さえており、TSMCの3次元(3D)IC封止ソリューション「3Dファブリック」でも最大顧客だと指摘した。10日付工商時報などが報じた。
Mac Studioは、アプリ開発者やクリエイター向けのテスクトップPCだ(アップルリリースより)
M1 Ultraは、2つの「M1マックス」チップのダイを相互接続するアップルのパッケージングアーキテクチャ「Ultra Fusion(ウルトラ・フュージョン)」を搭載し、トランジスタ1,140億個で構成され、PC用チップで史上最多とうたう。20コアCPUを搭載し、現在利用可能な最も速い16コアのWindows(ウィンドウズ)デスクトップPCのチップより、マルチスレッドパフォーマンスは90%高い。
業界関係者によると、1個当たりの製造コストは300~350米ドルと、インテルのプロセッサー「ジーオン」を大きく下回るようだ。
TSMCの統計によると、最大顧客向けの21年売上高は前年比20.37%増の4,054億台湾元(約1兆6,600億円)で、売上高全体の26%だった。最大顧客はアップルとみられている。
鴻海が組み立てか
アップルが同日発表した新製品は、Mac Studio(販売価格5万5,900元から)のほか、▽27インチディスプレイ「Studio Display(スタジオ・ディスプレイ)」(4万5,900元から)、▽タブレット端末「iPad Air」(1万7,900元から)、▽第5世代移動通信(5G)対応の廉価版スマートフォン「iPhone SE3」(1万3,900元から)──など。iPhone SE3は台湾でも18日に発売する。
鴻海精密工業はこれらの新製品の組み立てを受注し、仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)はiPad Air、和碩聯合科技(ペガトロン)はiPhone SE3の組み立てを手掛けるようだ。
M1 Ultraの基板は、欣興電子(ユニマイクロン・テクノロジー)が手掛けるようだ。M1 Ultraは面積が従来の「M1 Max」の2倍で、ユニマイクロンの出荷面積が拡大する見通しだ。
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